趣味のインターネット地図ウォッチ
Google、地球上の場所をピンポイントで示すコード「OLC」を生成できるサイト「plus+codes」公開
Google マップで検索も可能に
(2015/9/10 06:00)
Googleは、地球上のさまざまな場所の位置を特定するためのコードを生成できるウェブサイト「plus+codes」を提供開始した。
plus+codesでは、位置を示すための新たなコード「Open Location Code(OLC)」に基づいたコードを生成できる。また、Googleマップでも同コードによる位置検索に対応し、検索窓に同コードを入力して検索することで、そのコードが示す位置を地図上に表示できるようになった。
OLCでは100×100kmの範囲を示すRegion Code(地域コード)と、5×5kmの範囲を示すCity Code(都市コード)、250×250mの範囲を示すNeighborhood Code(街区コード)、14×14mの範囲を示すBuilding Code(建物コード)の4要素で構成されている。
例えば「8Q7XMQ52+6J」は東京都の港区役所を示しており、この場合は「8Q7X」がRegion Code、「MQ」がCity Code、「52」がNeighborhood Code、「6J」がBuilding Codeとなる。なお、Region CodeやCity Codeを記載せずに検索すると、近隣で同じコードを持つ場所が表示される。
plus+codesのサイトにアクセスすると、地図の中央部分の青丸マークの位置を示すOLCが下部に表示される。小縮尺の状態から次第に拡大していくと、最初はRegion Codeの4桁に「0000+」を足しただけのコードだったのが、範囲を絞っていくうちにCity Codeが加わり、さらにNeighborhood Codeが加わり、そのたびにコードが追加されていくのが分かる。
Building Codeまで指定するとかなり狭い範囲を絞り込むことが可能で、Building Codeのあとにさらにもう1字付け足すことにより、大きな建物の入口の位置などもピンポイントに特定できる。このコードをメールなどで友人などに送れば、例えばイベント会場で友人と待ち合わせするような場合でも正確に場所を指定できる。
なお、plus+codesのサイトはiPhone/Androidスマートフォンのウェブブラウザーからもアクセスできる。右下のピンをタップすることで位置を固定することが可能で、画面下部の方位磁石のアイコンをタップすることにより、指定した場所への方向および距離を表示させることもできる。また、左上をクリック(タップ)してメニューを開くと、背景地図をGoogle マップの航空写真レイヤーのほか、Bing MapsやOpenStreetMapなどに切り替えることもできる。
Googleは、OLCの有効な活用方法として、駐車場やビーチなど広い場所の中で位置を特定したり、細かい住所が割り当てられていない国において郵便物を届けたりするといった用途を挙げている。また、同社は4月に発表したOLCに関するブログ投稿(Google Open Source Blogの2015年4月30日付記事)の中で、緯度・経度でも地球上のあらゆる場所を指定することはできるが、それらは表記が長く扱いにくいため、より人に負担をかけない新しいコードとしてOLCの使用を提唱している。今後、この新しい位置情報コードがどのように活用されるのか注目される。