やじうまWatch
トイレに装着し健康状態を分析するIoTデバイス、説明していたエンドツーエンド暗号化なしで写真を送信か
2025年12月8日 11:23
トイレに取り付けて健康状態を分析するIoTデバイスが、事前に説明していたエンドツーエンド暗号化を行わず、写真をそのまま送信していたことが発覚し波紋を呼んでいる。
これは米Kohlerが販売しているスマートトイレカメラ「Dekoda」で、便器に取り付けて排泄物の写真を撮影、クラウドに送信して分析することで腸の健康状態を分析できるというもの。便座にカメラを取り付けての撮影は、通常の感覚ならば抵抗感があって当然だが、同社はデータ送信にはエンドツーエンド暗号化が施されているため安心であると説明、理解を求めていた。しかし、あるセキュリティ研究者が同社の説明に疑問を持ち、専用アプリから送信されるトラフィックを分析したところ、エンドツーエンド暗号化が施されておらず、一般的なTLS暗号化のみで送信されていたことが発覚。
メディア各社からの問い合わせに対する同社の回答を見ると、どうやらTLS暗号化とエンドツーエンド暗号化の区別がついていないようで、その後指摘を受けてサイトの説明を「保存時および転送中のデータ暗号化」に修正したものの、批判は免れえない状況だ。海外メディア「404 Media」は、「この大失態により、『Internet of Shit』(お粗末なIoT製品を指すスラング)という言葉に、あまりにも的確な意味が与えられてしまった」と、皮肉交じりにこの件を報じている。
- ‘End-to-end encrypted’ smart toilet camera is not actually end-to-end encrypted(TechCrunch)
https://techcrunch.com/2025/12/03/end-to-end-encrypted-smart-toilet-camera-is-not-actually-end-to-end-encrypted/ - Kohler's Smart Toilet Camera Not Actually End-to-End Encrypted(404 Media)
https://www.404media.co/kohlers-smart-toilet-camera-not-actually-end-to-end-encrypted/