趣味のインターネット地図ウォッチ

地盤情報をレポートにまとめてダウンロードできる「地盤サポートマップ for U」

 戸建住宅の地盤調査・建物検査を手掛けるジャパンホームシールド株式会社は、地盤データ閲覧サイト「地盤サポートマップ」において、知りたいエリアの地盤情報を1枚のレポートにまとめてダウンロードできる新機能「地盤サポートマップ for U」を10月に提供開始した。

地盤サポートマップ

 「地盤サポートマップ」は6月に公開されたサービスで、地耐力(地盤が持つ固有の強さ)を「強い地盤」「やや強い地盤」「ふつうの地盤」「弱い地盤」と4種類に分けて異なる色の丸印で表し、地図上でさまざまな地点の調査結果を確認できる。背景地図は、地理院地図とOpenStreetMap、Google マップを切り替えられる。

 地震時の揺れやすさでヒートマップ表示することも可能なほか、航空写真への切り替えも可能。一日平均駅乗降客数や小・中学校区、都市公園や医療施設、バス停留所の位置など多彩な情報を表示させることが可能で、「産総研シームレス地質図」や土地条件図などを重ねることもできる。さらに、液状化の可能性や活断層帯、浸水想定区域、地震の発生確率、避難施設などの防災情報を表示させることも可能だ。

地震時の揺れやすさをヒートマップ表示

 今回新たに追加された「地盤サポートマップ for U」は、地図上で地点を指定し、その土地の地盤情報や生活に役立つ情報、防災情報などを1枚にまとめたレポートとしてダウンロードできる機能だ。地図上で右クリックして地点を指定できるほか、知りたい土地の住所を入力して直接その場所を表示させることもできる。地点を指定すると、「詳しい情報はここを押してね」というメッセージがポップアップ表示されるので、これをクリックすると標高や地形、地質などの基本情報が表示されて、さらに「レポートを作成する」をクリックするとレポートがPDF形式で出力される。

基本情報
作成されたレポート

 レポートでは、地震時の揺れやすさや液状化・浸水の可能性などの地盤情報を、グラフ表示や色分け表示することでひと目で分かるようにしたほか、避難所や駅、バス停、公園からの距離など、生活に密着した情報も掲載している。主要な情報が分かりやすく整理されているため、実に使いやすい。自分が住んでいるエリアの地盤を調べたり、家やマンションを購入するときの資料として使ったりできるほか、ハザードマップとしても利用できる便利なサービスだ。

片岡 義明

IT・家電・街歩きなどの分野で活動中のライター。特に地図や位置情報に関す ることを中心テーマとして取り組んでおり、インターネットの地図サイトから法 人向け地図ソリューション、紙地図、測位システム、ナビゲーションデバイス、 オープンデータなど幅広い地図関連トピックを追っている。測量士。インプレスR&Dから書籍「位置情報ビッグデータ」(共著)が発売中。