いまさら聞けない!? ちかごろ話題のサービス・アプリをさくっと解説

ユーザーが情報を育てられるグルメ情報サイト「Retty」

Retty
サービス名Retty
リリース日2011年6月
運営会社名Retty株式会社
料金無料
登録必要(FacebookもしくはLINEでログインする必要がある)
URLhttps://retty.me/
http://itunes.apple.com/jp/app//id473919569?mt=8(iOSアプリ)
https://play.google.com/store/apps/details?id=me.retty(Androidアプリ)

 SNSを使っていると、おいしそうな料理写真が流れてきますね。そのおいしそうな料理と、楽しそうな雰囲気を見て、自分も行きたいと思わされることが多々あります。その相手とは何度も食事をしているし、好みも似ていると分かっていれば、そのお店はもう間違いないだろうとなるわけです。この感覚を活用しているのが、実名クチコミによるソーシャルグルメ情報サイト「Retty(レッティ)」です。

ほぼグルメSNS

 2011年6月からサービスを開始していますが、2016年には2200万ユーザーを突破。外食が好きな30~40代の男性・女性を中心に利用されており、現在クチコミ約270万件、全国約80万店舗のお店情報を掲載しているといいます。ユーザー登録の代わりに、FacebookもしくはLINEでのログインが推奨されており、パソコンやスマートフォンで利用できます。

飲食店の検索ができるサービスです
スマートフォン用アプリのタイムライン(起動時に表示される画面)

 Rettyの最大の特徴は、お店を訪問したユーザーがこれはみんなにオススメしたい(共有したい)と思ったから投稿する、という世界観を持っているという点です。これらのユーザーの活動がグルメ情報の源になっています。

 誰かの投稿に対して、「いいね」「行きたい」「行った」というボタンをタップしたり、コメントを書き込んだりできますし、フォローもできます。メッセージ機能も備えています。要するに、グルメが集まるSNSにお店の検索機能が付いた、と考えると分かりやすいかもしれません。

情報には「いいね」「行きたい」「行った」の3つが表示されます。「行った」をタップすると、自分の情報を求められます
行ったことがあるお店は、そのお店の印象を3つのボタンから選びます
そのお店にどんな人が行っているかも分かります

 Rettyの名前の由来は、「Recommend」と「Happy」を掛け合わせた造語だそうですが、使ってみるとみな非常に楽しそうであると気付きます。評論家になったつもりで、お店の善し悪しを判断しようとすると、どうしてもネガティブなコメントを残したくなることもあるでしょう。しかし、味覚も好みも人それぞれです。

 Rettyの投稿は、他のユーザーとの楽しいやりとりも残されており、料理を思い出の1ページとして残している方もいると感じられました。全体としてとても前向きで、暖かみとリアリティが感じられる情報が集まっているようです。

気になるお店を探して「行きたい」をタップし、リストを作る

検索ボタンをタップするとこちらの画面に。現在地周辺のオススメ店が簡単に探せます

 Rettyでは、「検索」「まとめ」「フォロー」のチェックという3つの探し方があります。

 一般的なグルメ情報サイトのように、キーワード、エリア、お店の名前、ジャンル、ランチかディナーか、予算などで絞り込めるので、今いる場所でオススメは? と思ったら「現在地付近」を選ぶだけで、おすすめのお店がリストやマップ上で確認できます。

 料理、目的、食材、飲み物、新着クチコミなどでも絞り込めますが、目的・シーン一覧も充実。ランチ、デート、食べ放題、女子会、ディナー、ご飯、美味しい店・安い店、肉、喫煙可、禁煙、誕生日、合コン、飲み放題、個室、結婚記念日、接待、宴会・飲み会、結婚式二次会、大人の隠れ家、夜景がきれいなレストラン、クリスマスディナー、クーポンあり、日本酒が飲める、ワインが飲める、子連れで楽しめる、ブランチ、朝食が食べられる、おひとりさまOK、送別会、歓迎会、お花見・桜の見えるレストラン、と切り口が豊富です。

 まとめとは、運営事務局が特定のテーマでお店情報をまとめているコンテンツです。特集ページのようなものと思えばいいでしょう。

タイムラインの先頭に表示されているのが「まとめ」。タップするとテーマにそった10店舗が紹介されます

 「フォロー」は、食の傾向が似ている友達、好きな食べ物ジャンルのランキングユーザー、自分がよく行くエリアで「行きたい」をたくさん獲得しているランキングユーザー(メニューのエリア別ランキングで探せます)、運営事務局が厳選したオフィシャルユーザーなどをフォローして、自分のタイムラインに情報を集めることです。常にメシテロ状態のタイムラインとなりますが、Rettyを利用する醍醐味がここにあります。

自分のプロフィールページ
フォローすると、その人の投稿を受け取れます

 気になるお店が見つかったら、気軽に「行きたい」をタップしておくと、それだけでリストができあがります。「マイリスト」で表示を「マップ」に切り替えると、保存していたお店がエリアごとに地図上で確認できます。保存したお店を条件で絞り込めるので、あらかじめたくさん行きたいお店をチェックしておくと、近くに来たときに探しやすくなりそうです。

「行きたい」をタップしていたお店をマップで表示

自分の投稿も貴重なグルメ情報に

 いつも使っているSNSのような気楽さで、お店の情報を投稿できるのもいいところです。タイムライン上に出てきたお店が、過去に行ったことのあるところだったら「行った」をタップして、写真、店名、オススメ度、時間帯とともに投稿します。

「+」ボタンや「行った」ボタンなどから投稿画面を表示できます
かなり気軽に投稿できる雰囲気です

 コメントは長々と書く必要はありません。一番気に入った点だけでもよさそうです。もちろん、多岐にわたってコメントされている方もいますが、自分が友達に「あのお店どうだった?」と聞かれたとき、真っ先に思い浮かべるであろういい点を、ひとことでメモしておく、くらいの感覚でよさそう。オススメしたいのだから投稿する、というスタンスなので、イマイチな経験であれば、あえて書く必要はないのです。

 さすがグルメ情報好きが集まっているせいか、投稿するとすぐ反応があるようです。「いいね」や「行きたい」を押してくれたユーザーのプロフィール写真が一覧として並びます。これらのリアクションがたくさん付くと、そのエリアでのランキングに入ることもあるようです。

だれがリアクションしてくれたのかがすぐ分かります

 リアクションしてくれた人の写真をタップすると、今度はその人の投稿が見られます。好みが似ている可能性がありますから、そこからまた新しいグルメ情報が得られるわけですね。

ユーザーが情報を育てられるサービス

投稿していたら、いつのまにかローカルランキングが表示されるようになっていました。メニューの「ランキング」で確認できます

 筆者が見た限りでは、ネガティブなコメントが全く見られないため、とても気持ちよく利用できると感じました。投稿者の顔が見えることや、ランキングユーザーやオフィシャルユーザーも、周囲の信頼を集めてそこまで成長したという点で、リアリティが感じられました。地元民推薦ボタンなどもあると、観光時に役立ちそうです。やはり美味しいと楽しいはセットが嬉しいですね。

すずまり

プログラマからISPの営業企画、ウェブデザイナーを経て、現在はIT系から家電関連まで、 全身を駆使してレポートする雑食性のフリーライターに。主な著書に「Facebook仕事便利帳」「iPhone 4 仕事便利帳」(ソフトバンククリエイティブ)など。 睡眠改善インストラクター、睡眠環境診断士(初級)。