いまさら聞けない!? ちかごろ話題のサービス・アプリをさくっと解説

興味のある記事から入れる、雑誌の定額読み放題サービス「dマガジン」

dマガジン
サービス名dマガジン
リリース日2014年6月20日
運営会社名株式会社NTTドコモ
料金400円(税別)
登録dアカウントの取得が必要
URLhttps://magazine.dmkt-sp.jp/

月額400円で160誌以上が読み放題

 近年、電子書籍の定額読み放題サービスが活気を帯びていますが、2014年6月20日から提供されており、徐々にその勢いを強めているのが、NTTドコモの「dマガジン」です。

 dマガジンは、月額400円(税別)で、160誌以上の雑誌と、最大1年分のバックナンバー合わせて1000冊以上が読み放題になるサービスです。執筆時点で確認したところでは168誌が対象となっており、参加雑誌一覧(https://magazine.dmkt-sp.jp/help/label)で確認できます。主要な雑誌はほぼカバーされているといっていいでしょう。

提供されている雑誌や記事の一覧などはパソコン用のサイトが見やすくなっています。配信期間も確認できます

 NTTドコモが運営していますが、ドコモユーザー限定のサービスではなく、dアカウントを取得すればキャリアフリーで利用できます。契約日から7日間の無料期間が設けられており、支払いはクレジットカードのみ。現在は初回31日間は無料のキャンペーンも実施中のようです。

 利用環境はiPhone、iPad、スマートフォン/タブレット(Android 4.0~6.0、iOS 6.1~9.2)およびパソコンで、最大5台のデバイスとパソコン1台まで利用できます。

 開始当初は、コンビニでおなじみの雑誌約70誌を中心にスタートしましたが、2015年6月には雑誌143誌、最大1年分のバックナンバー約1000冊が読み放題のサービスに成長。2016年3月には登録者数が300万人を突破し、2016年9月6日現在、読める雑誌は168誌まで増加するなど、成長を続けています。

気になる記事から広く読める

iPad mini で表示したdマガジン

 dマガジンで提供される雑誌のジャンルは、「総合週刊誌」「女性ファッション」「女性ライフスタイル」「お出かけ・グルメ」「エンタメ・趣味」「スポーツ・車」「ビジネス・IT・国際」「男性ファッション」「男性ライフスタイル」など。メニューは「雑誌から選ぶ」「記事から選ぶ」「おすすめ」「ランキング」の4種類が用意されています。

 dマガジンが面白いのは、雑誌の接点の提供方法です。選んだジャンルやテーマがアニメーションで動的にクローズアップされ、横スクロールでほかの雑誌を探していくスタイルなので、必然的にいろんな雑誌の表紙を目にすることになります。狙った雑誌にたどりつきにくい感じはありますが、雑誌の中を泳いでいる感覚を味わえます。

画面を上下にスワイプするとジャンルが変わり、選択したジャンルを左右にスワイプすると雑誌または記事が切り替わります

 さらに面白いのは、「記事から選ぶ」です。記事そのものがジャンルごとにならんでいるので、雑誌のタイトルに縛られず、興味のある記事から入っていけるのです。しかも、目にした記事を見たら終わりではありません。いつのまにか、その先の記事も読んでる自分に気付くはずです。例えるなら、雑誌のあるページを広げておいてあるような状態ということですね。

「記事から選ぶ」の例。それぞれの雑誌の中の記事がいきなり表示された状態になっています

 雑誌のタイトルやジャンルに縛られない見せ方としては、「おすすめ」も必見。編集部によるキュレーションコーナーで、用意したテーマやキーワードで、雑誌の枠を超えた記事がまとめられています。季節に合わせた特集も多く、例えば今なら「Pokémon GO」に関する記事だけをまとめてチェックできるようになるなど、普段なら絶対目にしない雑誌の中の特集記事も、雑誌名を意識することなく読めます。

 気になった記事は、クリッピング機能で最大100ページまで端末に保存できますので、情報収集を目的とした使い方もできそうです。

例えば今なら「Pokémon GO」の記事ばかりをまとめて読めます。自分で探すとなると、なかなか大変でしょう
忙しいときは、とりあえず記事をクリッピングしておけば、あとで「マイページ」から即読みにいけます

 一度見た雑誌や記事の履歴は、「マイページ」から確認できます。お気に入り雑誌として登録すると、新しく配信されたときは通知されるようですが、その雑誌だけ一覧から見に行くということができないようです。そんなところにも、あえていろいろな雑誌の中を通っていくことで、接点を増やそうという意図が感じられます。

端末の空きメモリに合わせた読み方も

 利用中の端末のストレージ容量が心配という方は、ぜひ「設定」をチェックしましょう。右上のメニューアイコンから「ダウンロード」を開くと、自分の端末の空きメモリが確認でき、ダウンロード方法を選択できます。

記事や雑誌の一覧画面の右上のアイコンから、各種設定画面を開けます

 余裕がある方は「バックグラウンドダウンロード」をオンに。これで雑誌1冊まるごとダウンロードされるので、オフラインでも見られます。容量が心配という方はオフにしておけば、容量を気にすることなく読み進められます。ただし、インターネットに接続できる環境が必要になります。

 端末にほとんど空き容量がないから電子書籍は楽しめない……と思っていた方も、dマガジンなら諦めることはなさそうです。

「バックグラウンドダウンロード」の設定を変えれば、ストレージ容量が厳しくなった端末でも雑誌が読めるように
雑誌を開いたときのメニュー。画面の中央付近をタップすると表示されます
タップ範囲を調整できます
各雑誌にはしっかりと目次もついています
ページのサムネイルもあるので、ページ単位で遷移できます
配信日が気になる方は、「@dマガジン」の配信予定カレンダーをチェックしましょう

すずまり

プログラマからISPの営業企画、ウェブデザイナーを経て、現在はIT系から家電関連まで、 全身を駆使してレポートする雑食性のフリーライターに。主な著書に「Facebook仕事便利帳」「iPhone 4 仕事便利帳」(ソフトバンククリエイティブ)など。 睡眠改善インストラクター、睡眠環境診断士(初級)。