いまさら聞けない!? ちかごろ話題のサービス・アプリをさくっと解説
見たいコンテンツを保存して、あとでまとめて読める「Pocket」
(2015/12/9 06:00)
サービス名 | |
リリース日 | 2007年8月 |
運営会社名 | Read It Later, Inc |
料金 | 無料。有料プランもある |
URL | http://getpocket.com/ |
登録 | 必要 |
あとで読みたいコンテンツを集められる
ネット上の記事などで、FacebookやTwitterのボタンとともに「Pocket」が並べられていることが多くありますが、PocketはSNSではありません。Pocketは、あとで読みたいオンライン上の記事、画像、動画などをスクラップしておけるサービスです。
パソコンのウェブブラウザーや、iOSおよびAndroid端末、Windows Phone、BlackBerryといったモバイル端末用のアプリで利用できるほか、1500以上のアプリでサポートされています。記事の保存だけなら専用のメールアドレスからも保存できます。
2007年8月、 米国で「Read It Later」という名称でサービス開始しましたが、2012年3月に日本語化され、4月にPocketに改名しました。現在のユーザー数は1700万、すでに10億のアイテムが保存されているそうです。
基本的に無料ですが、2014年5月28日から月額500円もしくは年額4500円の有料プラン「Pocket Premium」も登場しました。元記事が更新または削除されても保存時の状態が保たれるほか、検索機能が強化され、タグ付けも楽になる「おすすめタグ」機能も利用できるとのことです。
ブックマークの場合、閲覧中のページのURLを保存しますが、PocketはURLではなく、記事そのものを集められるところがポイント。ストックした記事はオフラインでも読むことができるほか、FacebookやTwitterなどに改めて共有したり、Evernoteに保存することもできます。
たとえば、パソコンで見ていたページや気になる記事を、拡張機能のボタンや、ブックマークレットを通じていったんPocketに保存しておき、移動中にモバイル端末のアプリを通じてまとめて読む、といった使い方ができます。オフラインでも読めます。逆に、モバイル端末のニュースアプリやウェブブラウザーで見たコンテンツを、共有機能やメールを通じてPocketに保存し、パソコンで見ることもできます。
サッと読みやすい記事ビューと、元ページの両方を用意
Pocketにストックされた記事は、保存された順に表示されます。フォルダーで分類することはできませんが、お気に入りマークやタグが付けられるほか、記事、ビデオ、画像のカテゴリーでも絞り込めます。もちろん検索も可能です。
記事そのものは、テキストと画像だけのシンプルな記事ビューと、元記事ウェブビュー)の2種類が読めます。オフラインで見られるのは、前者の記事ビューです。元記事や動画の再生はインターネットの接続が必要になります。
記事ビューは文字サイズ、背景色、フォントの調整が可能なので、スマートフォンの画面では、元記事の文字が小さくて読みにくかった、というときに活用できるでしょう。
読み終わった記事は、削除、アーカイブ、シェアのいずれかが選べます。特にアプリでは、メール、Twitter、Facebook、Evernote、Safari、Bufferなどが用意されています。
とりあえずストックしてからどうするか考えられる
「あとで読む」といってSNSに記事を投稿している例もよく見られますが、実際、他のエントリーに紛れて忘れてしまうというのはありがちです。Pocketなら読みたいコンテンツをストックしておく専用の場所なので、見失う心配もありません。
URLだけを保存した場合は、どんな記事だったのかがパッと見でわかりませんが、記事内容がタイトルとともにサムネイル化されるため、読みたい記事がわかりやすいというのもPocketのメリットの1つです。また、いろんなデバイスで読めるので、空いた時間を活用しやすくなります。
記事のスクラップというと、Evernoteを思い出すかもしれません。Evernoteにも拡張機能があり、ウェブブラウザーから簡単に保存できます。ゆえに、どちらを使うべきか悩む方もいそうです。
よく見られるのはPocketをフィルターとして活用するというやり方です。コンテンツの中には、ニュースのように読んで終わるもののほかに、知識や情報として保存しておきたいというものがあります。ただ、実際に読むまではわからないわけですから、ここでPocketの出番。いったんすべてPocketに保存してから、削除するもの、残すものを分類するのです。情報価値の高いものだけをEvernoteに保存してもいいですし、FacebookやTwitterで共有してもいいでしょう。
ゆえに、有料のPremiumが必要かどうかは、Evernoteのようなサービスを使っているかどうかで判断が分かれてきそうです。