2009/07/21~07/26
先週は無線通信の専門イベント「WIRELESS JAPAN 2009」が開催され、通信各社が講演や展示などで次世代のモバイル高速通信技術をアピールした。FTTHの普及などで高速回線を前提としたサービスが主流となる中で、モバイル通信の分野も高速化競争が激しくなっている。
UQコミュニケーションズがモバイルWiMAX技術による下り最大40Mbpsの「UQ WiMAX」を7月1日に本格開始。ウィルコムもXGP技術による上下最大20Mbpsの「WILLCOM CORE XGP」を10月に本格開始する予定となっている。また、モバイル高速通信では先行するイー・モバイルも、下り最大21Mbpsに対応する「HSPA+」を採用したサービスを7月24日に開始した。
2010年には、NTTドコモがより高速な通信規格である「LTE」の導入を予定。KDDIとイー・モバイルも2011年~2012年ごろにLTEの導入を目指している。さらにその先には、4G(第4世代携帯電話)の通信規格として、LTEを発展させた「LTE-Advanced」とWiMAXを発展させた「IEEE 802.16m」の標準化が進められており、モバイルの高速化競争は当分の間続く見通しだ。
セキュリティ関連では、Flash Playerに新たな脆弱性が発見され、既に脆弱性を悪用する攻撃も確認されている。Adobeでは7月30日までに修正版を公開する予定だが、それまでの間は攻撃に対して危険な状態が続く。PDFやFlash Playerなどのソフトを狙った攻撃は最近特に増えているが、対応には時間がかかることもあり、これまでのように「最新版のソフトを使っていれば安心」とは言い切れない状況になってきている。
今回確認されている攻撃は、Windows Vistaのユーザーアカウント制御(UAC)が有効になっていれば防ぐことが可能で、各社のセキュリティ対策ソフトも攻撃への対応を進めている。次々と登場する新たな攻撃に対しては、ユーザー側でも複数のセキュリティ対策を組み合わせることが重要だ。
◆Flash Playerに新たな脆弱性、修正版は7月30日までに公開
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090723_304201.html
米Adobe Systemsは22日、「Flash Player」の新たな脆弱性情報を公開。脆弱性は、最新版のFlash Playerのほか、Adobe Reader/Acrobatにも影響があり、既に脆弱性を悪用する攻撃が確認されている。Adobeでは、脆弱性を修正したFlash Playerを7月30日に、Adobe Reader/Acrobatを7月31日までに公開の予定。
◆Windows 7とWindows Server 2008 R2が開発完了、RTMへ
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090723_304179.html
米Microsoftは22日、「Windows 7」の開発完了を発表。開発者向けには、8月6日にWindows 7のRTM版(製造工程向けリリース)の配布を開始する。当初は英語版のMSDN、TechNet、Microsoft Connectの会員向けに配布し、対象を順次拡大していく。製品版については、ボリュームライセンスが9月1日、パッケージ版が10月22日に発売の予定。
◆「Google Earth」に月面モードが追加、月着陸40周年記念
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090721_303730.html
米Googleは20日、Google Earthに「月面モード」を追加。Google Earthのインターフェイスにより月面を探査できるほか、アポロ計画など月探査の歴史をたどれるコンテンツも用意されている。アポロ11号の月面着陸40周年を記念した企画で、月面の地形データには日本のJAXAによる月探査衛星「かぐや」のデータが使用されている。
◆「ノートン2010」は“秘伝”レピュテーションで未知の脅威検出
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090724_304761.html
シマンテックは24日、年内発売予定の「ノートン インターネットセキュリティ 2010」「ノートン アンチウイルス 2010」について説明。新機能としては、ユーザーから集めた情報をもとに、未知のアプリケーションの安全度を評価する「レピュテーション」機能を搭載する。
◆IEEE 802.11n仕様の最終決定は9月。ドラフト製品は正式版扱いに
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090723_304363.html
Wi-Fi Allianceは23日、高速無線LAN規格「IEEE 802.11n」の今後の展開について説明。IEEE 802.11nは9月には仕様として最終決定される見通しで、IEEE 802.11nの「ドラフト 2.0」に準拠した製品はそのまま正式版認定製品として扱われる。
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(編集部)
2009/7/27 11:16
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