イベントレポート
CEATEC JAPAN 2016
三菱東京UFJ、顧客対応のFinTechを展示、バーチャルアシスタント「MAI/MAIQ」やロボットなど
2016年10月6日 16:07
「CEATEC JAPAN 2016」の三菱東京UFJファイナンシャル・グループのブースでは、顧客対応への導入を目的としたフィンテックを紹介。スマートフォンアプリやPCアプリ、アシスタントロボットなどを展示している。
バーチャルアシスタント「MAI/MAIQ」はiOS/Android用アプリ「銀行取引Q&A」として3月より提供している音声対話システム。株式会社アドバンスト・メディアの音声認識エンジン「AmiVoice」と対話エンジン「AOI」をベースとした「AmiAgent」を採用している。
銀行取引に関する質問を音声入力すると、三菱東京UFJ銀行のウェブサイトに掲載されている「よくあるお問い合わせ(Q&A)」から回答を案内する。また、最寄りの店舗・ATMを地図上に表示する機能も備える。
コールセンターで問い合わせを受ける質問の多くが似通っているため、バーチャルアシスタントでの実験を実施したという。実用上問題なければ、将来的には一部のコールセンターに同技術を採用する予定もあるそうだ。
バーチャルアシスタントでは応対困難な複雑な手続きや相談業務では、直前までのコンタクト履歴を残しているため、スムーズにコールセンターと連携を取ることができるとしている。
また、PC向けには人工知能「IBM Watson」を活用した「バーチャルアシスタントChatサービス」も用意。ウェブサイト上のチャット形式画面で、質問内容をテキスト入力すると応答してくれるサービスになっている。
主に投資信託の取引に関する質問に自動応答し、近日中にサービスをリリースする予定。
アシスタントロボット「NAO」は、日本語・英語・中国語の3カ国語を聞き分け、話すことができる人型ロボット。日常会話のほか、為替レートや口座開設の説明など銀行サービスに関する質問にも答えることが可能。今回の展示ではIBM Watsonの日本語版APIと連携しており、より適切な回答を返すことができるという。
現在、成田空港支店に設置されており、外国人観光客向けに観光案内も含めた問い合わせに応対している。英語などで質問された内容を翻訳する機能を活用することで、窓口に来る前の段階で来店の目的を把握する一次対応として使うことができるとしている。