イベントレポート
CEATEC JAPAN 2017
テレイグジスタンスロボットに、自由視点VRライブに――5Gの活用シーンをアピールするKDDI
2017年10月6日 11:30
「CEATEC JAPAN 2017」のKDDIのブースでは、「Entertainment」「Society」「Communication」と、3つのカテゴリーについてそれぞれ5Gモバイル通信に関連付けて展示している。
Communication×5Gのコーナーでは、ARによって現れ、AIで音声対話するバーチャルキャラクター「レナ」をデモしている。研修生の店員という設定で、「5Gってなに?」「5Gで何ができるの?」といった5Gについての質問や、身長や好きなものなど自分についての質問に答える。GoogleのAR技術「Tango」を使っている。
Communication×5Gではそのほか、VRを使ったバーチャル不動産案内、複数ユーザーで同時にタッチできる大型ディスプレイを展示している。
Society×5Gのコーナーでは、スマートドローンが展示されている。自律飛行に対応し、LTE回線により制御する。新潟県での実証実験では、2km離れたところに食品を届けたことが発表されている。なお、携帯機能をドローンに搭載するにあたっては総務省の許可を受けた。今後、5Gに対応することで、4K映像をリアルタイム送信することが期待されるという。
また、テレイグジスタンスロボット「TELESTAR V」では、アバターロボットから視覚・聴覚に加えて触覚を得られる。ここでは、5G回線の低遅延性を生かす。
コネクテッドARの展示では、カーシェアリングの自動車にスマートフォンのカメラをかざすだけで、画像認識などにより予約できるようにする。ここでは5G回線の広帯域を生かし、画像認識処理をクラウド上で処理する。
自動運転AIでは、北海道大学との共同研究により、ラウンドアバウトでの合流においてまわりの車両の挙動を判断する運転を、ラジコンカーを走らせ続けてディープラーニングで学習させる。ここでは、5G回線により学習のためのデータがどれだけ流れるかを調べる。
Entertainment×5Gのコーナーでは、「クライミング×自由視点VRライブ」が実演されていた。ボルダリングの様子を16台のカメラでとらえ、自由視点ARとしてリアルタイムに合成する。5Gの低遅延と広帯域を生かす。
そのほか、8K映像の5G回線伝送実験も展示している。
特別展示としては、月面探査レース「Google Lunar XPRISE」に参加するチームHAKUTO(KDDIも協力)の車両「SORATO」についても展示している。