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イベントレポート

「アホテック東京」開催、本家に呼ばれなかったクリエイターが大喜利


 東京国際フォーラムで開催された「ad:tech Tokyo 2012(アドテック東京)」で10月31日、公式カンファレンスに呼ばれなかったクリエイターによるイベント「アホテック東京」が開催され、入場制限がかかるほどの観衆を集め話題になった。

 登壇したのは、AR三兄弟の長男・川田十夢氏、株式会社バーグハンバーグバーグのシモダテツヤ氏、株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシーの佐藤詳悟氏、バイバイワールドの橋征資氏、株式会社人間の山根淳氏。

「アホテック東京」登壇者の皆さん

 また、昨年・一昨年は公式カンファレンスにも招待され、世界的な広告賞を数多く受賞するほどの実力の持ち主、クリエイティブラボ「PARTY」の清水幹太氏も特別ゲストとして名を連ねた。

 アホテック東京は2部構成で行われ、第1部は各人に与えられたテーマに基づいて、自身の作品と考えを披露し合った。

「ビッグアイデア」とは

 川田氏は「インスピレーションリーダーシップとは。」というテーマで講演。見たもののインスピレーションを刺激する最先端の技術を駆使した作品として、ハロー!プロジェクト スマイレージのプロモーションビデオや、ユニコーンのCD盤・プロモーションビデオの拡張事例を紹介した。

 シモダ氏は「ビッグアイデアとは。」というテーマで講演。同氏は、ビッグアイデアとは「シンプルにでかいこと」と定義。例えば、ソフトバンクの孫正義社長が「ツルの交尾専門の動画配信サイトをやりましょう!」と提案した場合、身長160pよりも、175pの孫社長が提案したときの方がビッグアイデアであるそうだ。

ビッグアイデアについて語る、バーグハンバーグバーグのシモダテツヤ氏

 また、ビッグアイデアを発想するコツとして、「ビッグを知るにはまずスモールから」と提言。ロズウェル事件で発見された宇宙人の身長は、一見小さいように見えるが、周囲の人間の身長が4mあるという見方をする。ここに、ビッグアイデアを発想する秘密があるという。

 しかし、ここまで語った本人も「ビッグアイデアとは何か、結局わからなかった」と最後に告白。会場は笑いに包まれた。

「ビッグを知るにはまずスモールから」とシモダ氏

米国で注目の「SoLoMo」は「ソーシャル、ローカル、お母さん」?

 よしもとクリエイティブ・エージェンシーの佐藤詳悟氏、バイバイワールドの橋征資氏は「THE モバイル革命」というテーマで講演。「THE モバイル革命」を、普段の生活におもしろみあるスパイスを加えることと定義し、スマートフォンで遠隔操作可能な拍手マシン「音手」、鼻で笑うマシン「鼻笑」などを披露した。

「THE モバイル革命」というテーマで講演した、よしもとクリエイティブ・エージェンシーの佐藤詳悟氏(左)、バイバイワールドの橋征資氏(右)

 株式会社人間の山根淳氏は「SoLoMoマーケティングとは。」というテーマで講演。SoLoMoとは昨今、米国のデジタルマーケティング業界で注目を集めるキーワードとしてもてはやされる、「Social、Local、Mobile」の略語だが、山根氏は「Social、Local、Mother(お母さん)」と再解釈。

 その後、実家の母親にデジタルマーケティング業界における10のトレンドキーワードの認知度をチェックした様子を動画で披露。結果は以下のように、10問中1問のみ正解となり、「山根家には、SoLoMoマーケティングなんて存在しなかった」と結論付けた。

山根氏の母親による、デジタルマーケティング業界における10のトレンドキーワードの認知度チェックの結果

「なぜ公式カンファレンスに呼ばれなかったか」大喜利

 第2部は、トークセッション形式で行われた。「なぜ自分たちが公式カンファレンスに呼ばれなかったと思うか?」との質問には、川田氏「公式だと聞いてきた」、シモダ氏「公式でやるとソフトバンクの人とかいるのでまずい」、佐藤氏「そもそもアドテックというイベントを知らず、アホテックという大きなイベントがあると思ってきた」、山根氏「さっき、公式カンファレンスの登壇者リストを見て、来年は誰が落ちてくるのかなと想像していました」、清水氏「公式カンファレンス事務局にいる中村さんという女性の矯正具が良いと言っていたからじゃないか」と、それぞれコメントした。

 「来年の公式カンファレンスに出るためには?」との質問には、川田氏は「拡張することしか取り柄がないのでそれかなと。でも、中村さんの矯正具には触れちゃいけないんですよね?」、シモダ氏は「さっきから指から血が出てて、それが気になっています」、佐藤氏「公式はくじ引きで出られると聞きました。当てればいいんですか?」、清水氏は「うまいことを横文字使って言っていれば、それでいい。去年はモバイル、一昨年はデジタルサイネージをテーマに話しましたが、そしたらみんな写真撮ったり、メモってましたよ」とまさに大喜利状態。

 「来年のアホテック東京のテーマは?」との質問には、シモダ氏「虚無じゃないですかね」、清水氏「“生きる”。そこに収斂されていくんじゃないかと見ています」と予測。

 最後までボケ倒しかと思いきや、会場からの「面白いコンテンツを作り続けるためのトレーニングは?」との質問には、清水氏「嫁にこれ面白い? って聞いて、企画を変えたりしています」と回答。しかし、「最近、嫁も広告業界の言葉を覚え始めちゃって、“その企画にはインサイトがないよね”とか言われて困ってます、看護師なのに」とオチも。

 続けて橋氏は「思い込み。これがいいんだと、ひとりでやり続けること」、シモダ氏は「アイデアは会社のメンバーと大喜利で出すようにしている。面白いのが出て、それを膨らませるうちに通用するものになる」、川田氏は「自分しか考えられないことと、ユニークなものが重なる部分を見つけること」とコメント。

 司会を務めた、株式会社ゼノメディアブレンドの池辺政人氏は「来年は、アドテックブラジルで開催できたらと思います」と会場を沸かせ、アホテック東京は盛況のうちに幕を閉じた。


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(岡 徳之(tadashiku))

2012/11/1 12:29