「FPD International 2010」、E Inkやブリヂストンのカラー電子ペーパーが展示


E Inkのブース

 フラットパネルディスプレイの総合技術展「FPD International 2010」が10日、千葉県千葉市の幕張メッセで開幕した。開催期間は12日まで。入場料は2000円だが、事前登録を行うことで無料となる。

 展示会場には、液晶や有機ELなどのディスプレイ技術・製品が多数展示されているほか、電子ペーパー関連の技術を集めた展示ゾーン「電子ペーパー2010」が設けられ、カラー対応など最新の電子ペーパー技術が展示されている。

 米E Inkのブースでは、8日に発表されたカラー電子ペーパー「Triton」を展示している。展示されていたディスプレイは、サイズが9.68インチ、解像度が800×600ドット、色数が4096色。液晶に比べて発色は薄く感じられたが、中国Hanvon製の端末も実際にブースに展示するなど、早期の実用化をアピールしている。E Inkの電子ペーパーは、AmazonのKindleやSonyのReaderなど多数の電子書籍端末に採用されており、ブースではこれらの端末に実際に触れることができる。

カラー電子ペーパー「Triton」Tritonを利用した中国Hanvon製の端末

 ブリヂストンのブースでも、新たに発表した電子ペーパーのブランド「AeroBee」を大きくアピールしている。ブリヂストンでは、タイヤの製造開発で培ってきた技術を用いた電子ペーパーを開発。スーパーマーケットの電子棚札などで、既にブリヂストンの電子ペーパーが利用されている。展示ブースでは、より薄くフレキシブルな電子ペーパーを参考展示しているほか、カラー表示の電子ペーパー端末も展示。ブリヂストンの電子ペーパーは応答速度が速く、電子ペンによる書き込みなどがスムーズに行える点が特徴だという。ブリヂストンでは、9日には台湾のDelta Electronicsとの共同開発により、電子ペーパー端末の分野への進出を発表している。

ブリヂストンの電子ペーパー端末のプロトタイプフレキシブルな電子ペーパーも参考出展

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(三柳 英樹)

2010/11/11 11:59