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格安SIMでこそ使いたい! 通話料金を抑えるためのスマホIP電話&プレフィックス型電話サービス
(2015/2/20 06:00)
2014年には、国内大手携帯キャリアが一斉に通話定額制の料金プランを導入した。だが、通話量がそれほど多くない場合、割高なのも事実。これを契機に、従量制が一般的な格安SIM事業者(MVNO)への移行を検討している方も多いだろう。
そこで今回は、スマートフォン向けの割安通話サービスをご紹介する。標準の音声通話プランと上手く使い分ければ、通話料金を大幅に抑えることができるはずだ。
それに加えて後半では、無料メッセージアプリの付加機能的に提供される音声通話サービスについても取り上げる。
一般の電話番号にかけられるサービス
スマートフォン向け通話サービスにはさまざまな形態があるが、最初にまず「固定電話や携帯電話に対して発信できるIP電話」から見ていこう。比較のポイントは……
- 分単位の通話料は何円か
- 月額基本料金がかかるか
- 自分用の050番号を持てるか(=他人からの電話を待ち受けられるか)
- 特定の番号もしくは利用者に対しての無料通話制度があるか
- プリベイド制サービスの場合における、支払い手段および単位
といったあたりが挙げられる。なお、そもそもの前提として、これらのスマートフォン向けIP電話では専用アプリのインストールが必須となる。また、通常の電話回線ではなく、インターネット網を使うため、パケットを消費する。緊急機関への通報(110番・119番)はできない。050番号が割り当てられる場合、ユニバーサルサービス料金(原稿執筆時点では2.16円)が毎月かかる。
加えて、アプリベースのIP電話で050番号宛の着信を受ける場合は、呼び出し画面が通常の電話着信と異なるのが普通だ。アプリを常時立ち上げておかねばならないケースもあるので、詳しくは各社のサポートページなどで確認してほしい。
なお、本項における価格表記は、原則「税込」とした。ただし、国際間取引などの活用によって「不課税」となるサービスもあるので、詳しくは各サポートページなどで確認してほしい。
LINE電話
http://line.me/ja/call
キャリアメールに代わるコミュニケーション手段として今やおなじみのLINE。「LINE電話」はそのオプションサービスの1つで、プリペイドにあたる「コールクレジット」で支払う場合の国内通話料金は固定電話宛が1分3円、携帯電話宛が1分14円。「LINE@」加盟店への通話は10分まで無料。海外にもかけられる。
LINE電話の特徴として、通話先がNTTドコモの契約者である場合を除き、使用しているスマートフォンの電話番号が相手方に通知される。こういった仕様のためか、LINE電話利用にあたっては事前の電話番号認証が必須。Facebook認証ではLINE電話を使えない。SMS機能付きデータ通信SIMカード装着時も、着信できないなどの制限があるので注意を。
Skype
http://www.skype.com/ja/rates/
PC時代のインスタントメッセンジャーに始まり、現在はスマホでもIP電話が利用可能。通話料金は通話先の国によって変わる仕組みで、日本の場合は固定電話宛が2.26円、携帯電話宛が10.81円が基本。これに接続料金(8.75円および4.85円)がさらに付加される。より割安な月額プランの設定もある。
050 plus
http://050plus.com/
NTTコミュニケーションズが展開するスマホ向けIP電話サービス。月額基本料324円がかかるが、050で始まる専用番号が割り当てられ、この番号に対してかかってきた電話を受けることが可能。このため、音声通話契約のない、データ通信専用SIM加入者でも導入できる。通話料は固定電話宛は3分8.64円、携帯電話事業者宛は1分17.28円。提携プロバイダー加入者への発信、050 plus利用者間の通話は無料だ。
FUSION IP-Phone SMART
http://ip-phone-smart.jp/
楽天と丸紅が出資するフュージョン・コミュニケーションズのサービス。月額基本料金無料ながら、050番号が割り当てられ、着信を受けることが可能。留守番電話機能も無料で利用できる。国内通話は固定・携帯宛問わず30秒8.64円。
LaLa Call
http://lalacall.jp/
関西電力系の通信会社であるケイ・オプティコムでも、スマホ向けIP電話を提供中。月額基本料金は108円(eo光加入者は無料)で、050番号の割り当てもあり。通話料は固定電話宛が3分8.64円、携帯電話宛が1分19.44円。KDDIなどの提携IP電話加入者への通話は無料となる。
ポインティ
http://www.pointy.jp/
月額基本料324円のスマートフォン向けIP電話サービス。国内通話料は固定電話宛が3分8.6円、携帯電話宛が16.25円。このほか、NTTドコモ回線ベースの格安SIMも提供している。
freebit mobile
http://freebit.jp/
格安SIM事業者によっては、IP電話機能を標準サービス的な位置付けで提供するケースもある。例えば「freebit mobile」の基本プランは月額1080円だが、この料金でIP電話用050番号の割り当てを受けられる。通話料は固定電話宛が3分14.04円、携帯電話宛が1分22.68円。回線交換式の電話サービスは有料オプション扱い。
ServersMan 050
http://dream.jp/mb/sim/option.html
DTIの格安データ通信SIM「ServersMan SIM LTE」の契約者が、オプションとして加入できるサービス。月額基本料金は324円。通話料金は固定電話宛が3分8.64円、携帯電話宛が1分17.28円。提携プロバイダー加入者との通話は無料。
発信専用! プレフィックス型の格安電話サービス
携帯電話の通話料を抑えるための手段としては、IP電話のほかに「プレフィックス型」とでも呼ぶべきものがある。あくまでも通常の電話回線を使うが、特定のプレフィックス番号を電話番号の前に付けて発信することで通信経路を変える。これにより、料金が安くなる……という仕組みだ。
サービスの構成上、050電話番号を新たに割り当ててもらうという概念はそもそもない。あくまでも発信専用という位置付けだ。また、通常の電話回線を使うので、IP電話と比べて音質の面でも有利と考えていいだろう。
楽天でんわ
http://denwa.rakuten.co.jp/
前述の「FUSION IP-Phone SMART」とは異なり、利用にあたっては通常の電話回線が必要。あらかじめ手続きをした上で、電話番号の前に「0037-68」を付けて発信すると、国内通話が30秒10.8円になる。また、通話料100円につき楽天スーパーポイントが1ポイント貯まる。
G-Call
https://www.g-call.com/phone/phone01/
ウェブサイトでは各種サービスを紹介しているが、スマートフォンの通話料金を抑えたい場合は「携帯発・スマホ発」の項目をチェックしよう。プレフィックス番号は4桁だが、申し込み後に通知される。国内通話料は相手が固定・携帯電話どちらでも30秒10円(不課税)。
ブラステル
https://www.brastel.com/web/WIMS/Manager.aspx?xslFile=apps.xsl&Style=personal&Service=1&acr=3
在日ブラジル人向けのコールバック業務などを手がけてきた企業。「050 Free」というサービスのうち、通常電話回線ベースの格安通話は料金が6秒2円(不課税)。プレフィックス番号は「0091-2020」。050番号によるIP電話も提供中。
BIGLOBEでんわ
http://support.biglobe.ne.jp/mobile/bigtel.html
MVNO通信サービス「BIGLOBE LTE・3G」の音声通話対応プラン加入者限定サービス。月々の追加料金はかからず、050番号も発行しない。国内通話料金は一律30秒10円(不課税)。
専用アプリ間のみの無料通話サービス
最後に、特定アプリ間限定の通話サービスをまとめておこう。コミュニケーション系アプリのいち機能として提供される例が多い。パケットは消費するものの、とにかく気軽に使える点は魅力だ。
カカオトーク
http://www.kakao.co.jp/
1対1の音声通話に加え、最大5人までのグループビデオ通話が無料で利用可能。この機能はiOS/Android/Windows版アプリで利用可能。Mac版もリリースされているが、通話系機能には非対応となっている。
Facebook Messenger
http://f-navigation.jp/manual/mobile/telephone.html
Facebookのスマートフォン向けメッセンジャーアプリには無料音声通話機能が統合されている。使い方は簡単で、通常のメッセージ画面右上に表示される受話器ボタンをタップするだけ。
Viber
https://viber.co.jp/
https://viber.co.jp/news/20141226-01/
楽天が買収したメッセージアプリ。Viber利用者間の通話は無料。また、「ViberOut」機能を使えば、一般の電話番号へ発信・通話することも可能。現在は、国内固定電話の発信がなんと無料。キャンペーン期間中のみの特典として案内しているが、終了時期は今のところ未定という。
Google+ ハングアウト
http://www.google.com/+/learnmore/hangouts/?hl=ja
Googleによるサービス。文字メッセージのやりとりに加え、ビデオ通話、音声通話も利用できる。ここ最近は、有料の通話サービスである「Google Voice」との連携も進んでいるようだ。
FaceTime
https://www.apple.com/jp/ios/facetime/
iOSおよびMac OS X搭載端末から利用できるビデオ通話サービス。近年は3G/LTE接続時でもコミュニケーションが可能になったほか、「FaceTimeオーディオ」と呼ばれる音声通話機能も実装された。
LINE
http://line.me/ja/
あらためて書くまでもないが、LINEアプリ利用者間であれば「LINE電話」をわざわざ使うことなく無料通話が可能。現在はビデオ通話もできるようになっている。
Skype
https://support.skype.com/ja/category/CALLING/
Skype利用者間の通話も無料。文字メッセージのやりとりをしつつ、途中でビデオ通話や音声通話に切り替えることが可能だ。