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NEC、光ファイバーによる長距離伝送で世界記録を更新
2016年6月13日 14:55
日本電気株式会社(NEC)は13日、6300kmにわたる光ファイバーで1本あたり34.9Tbit/sの通信を行う実験に成功したことを発表した。周波数利用効率は8.3bit/s/Hzで、従来の長距離光伝送における世界記録7.1bit/s/Hzを更新したという。
実験では、正規分布を活用した64値振幅位相変調方式(DP-64APSK)、誤り訂正符号化技術、非線形波形歪み耐力に優れる準シングルモードファイバー技術を組み合わせ、Cバンド(1.55マイクロメートル帯)の周波数帯域を用いた。
周波数利用効率の8.3bit/s/Hzは、周波数利用効率の理論上の限界値(シャノン限界)に0.5dBまで迫るもの。6300kmは大西洋を横断する距離に匹敵する。
同社では、周波数利用効率の向上は、伝送装置などの設備投資の低減、ファイバーの伝送容量の最大化に貢献するとしており、今回の実験について、大陸間を結ぶ光海底ケーブルの大容量化に貢献する成果だとしている。
NECは、海底ケーブルシステム事業を40年間手掛けており、これまでに25万kmを超える海底ケーブルの敷設実績があるという。