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NTT、NEC、富士通、毎秒400ギガビット級の光伝送実験に成功

 日本電信電話株式会社(NTT)、日本電気株式会社(NEC)、富士通株式会社の3社は4日、従来の光りファイバーを活用しながら4倍の光伝送が実現できる、毎秒400ギガビット級のデジタルコヒーレント光伝送技術の伝送実験に成功したと発表した。

 NTT、NEC、富士通では、2012年度に総務省の委託研究「超高速・低消費電力光ネットワーク技術の研究開発」を受託し、1チャネルあたり毎秒400ギガビット級のデジタルコヒーレント光伝送技術の実用化に向けた共同研究開発を進めてきた。

 3社では、光伝送路の特性に応じて、回線品質が適切な変復調方式を選択することで、効率のよい光ネットワーク資源の運用を実現する適応変復調技術や、長距離伝送を可能とするデジタル逆伝搬信号処理による補償機能を実現。海底伝送路をモデルとした光中継伝送で最大1万km、陸上伝送路をモデルとした光中継伝送で最大3000kmのストレートラインでの伝送実験に成功し、回路実装可能なアルゴリズムで実用化に必要な機能を実現できることを確認した。

 3社は今回の成果をもとに、毎秒400ギガビット級光伝送技術の速やかな実用化開発を推進していくとともに、国内外の機関とも連携して成果のグローバル展開を目指していくとしている。

伝送実験系構成

(三柳 英樹)