ニュース

NEC、地磁気による屋内測位技術を開発、ビーコン・無線LANの設置不要

 日本電気株式会社(NEC)は28日、地磁気による屋内測位技術を開発したと発表した。建物の構造材などとして使われる鉄鋼などを用いることで、GPS信号の届きづらい屋内でも、対象者を誤差2メートル以内の精度で測位できる。

 この技術は、事前の建物内調査で地磁気特性を計測・抽出しておき、対象者が所持するセンサーからの情報と照合することで位置を特定する。この際、ディープラーニング技術も活用している。

 地磁気は、建物内の構造物によって変化し、取得にあたって特別なビーコンや無線LAN機器を設置する必要がないため、低コストでの導入が可能という。

 NECでは、すでに発表済みの「耳音響認証技術」や独自の「ヒアラブルデバイス(イヤホン型端末)」などと組み合わせたプラットフォームを構築し、2017年中に事業化することを目指す。IoTや第5世代通信システム(5G)との連携も検討していく。

 なお、11月1~2日に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開催する「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2016」では、本技術のデモンストレーションが行われる予定。