ニュース

Google、Androidのアップデートを容易にする新プロジェクト「Project Treble」、Android Oで実装へ

 Googleは12日、ベンダー実装とAndroid OSフレームワークを切り離してOSアップデート提供を容易にするAndroid Oでの新プロジェクト「Project Treble」を発表した。

 Project Trebleは、Androidデバイス固有のカーネルやドライバーといったソフトウェア部分と、Androidのフレームワークを分離して、端末メーカーがセキュリティ修正をはじめとしたOSのアップデート提供をより容易に提供可能とするプロジェクト。

 現在、Androidアプリ向けに、異なるハードウェアにおけるアプリの動作を容易に実現する「Compatibility Test Suite(CTS)」という仕組みを提供しており、これをハードウェア向けに拡大。Androidシステムとの互換性が保証される新たなテスト群「Vendor Test Suite(VTS)」により、デバイスが搭載する各種チップセットの正常動作が確認可能になるという。

 Googleによれば、端末ベンダーでは既存のAndroidデバイスをAndroidの新バージョンに更新するために大きな時間とコストを要するとしているという。Project Trebleにより、こうした問題を解決するとしている。

既存のAndroidにおけるアップグレードのプロセス

 なお、現在Pixelデバイス向けに提供している「Android O Developer Preview」ではすでにこの仕組みが稼働しており、今夏にリリース予定のAndroid次期バージョン「Android O」で、Project Trebleに基づいた新しいアーキテクチャーの実装を目指すとともに、Project Trebleの詳細なドキュメントを公開するとしている。