1MB以内で月額100円の「100円SIM」、NTT ComがIoT機器向けに提供

　NTTコミュニケーションズ株式会社（NTT Com）は3日、IoT機器向けの低価格SIM「100円SIM」の提供を開始した。IoT機器あたりの通信量が1MB以内であれば月額料金は100円（税別）と低価格なため、見守りサービスや機器の遠隔監視などIoTサービスでの利用に最適としている。

　100円SIMは、モバイル回線からインターネットを経由せず、同社の法人向けVPNサービス「Arcstar Universal Oneモバイル グローバルM2M」に接続するため、機密性の高い企業データや個人情報の通信、重要な設備を繋ぐIoTの用途に適しているという。

　初期費用は1回線あたり500円（税別）。超過分は1MBあたり100円（税別）の費用が別途かかる。実際に通信を始めるまで、最大11カ月間は通信料金がかからないのも特徴だ。

　マルチキャリア対応により、同一国・同一地域内で複数のモバイルキャリアと接続できるため、接続しているモバイルキャリアで障害が発生したときや、圏外になった場合でも、別のキャリアと自動接続して通信を継続することができる。

　また、ポータルサイトからSIMカードの利用、休止などの状態の切り替えができるほか、データ通信量の確認や通信量が閾値を超えた場合のアラート設定などによる利用状況の可視化ができるため、多数のSIMカードを利用する場合の管理稼働を削減できるとしている。これらの機能はAPIでも提供するため、導入する企業のシステムと連携させることも可能。

　さらに、NTT Comが提供する「Enterprise Cloud」やMicrosoftの「Azure」、Amazon Web Services（AWS）などの多様なサービスを組み合わせた柔軟なIoT環境の構築を可能としている。例えば、NTT Comの提供するIoTプラットフォーム「Things Cloud」と組み合わせることで、機器やセンサーのデータ収集、簡易分析に至るまでの環境をワンストップで構築できるとしている。