触れてみよう電子工作×IoT

第3回

お米が少なくなったら自動注文、「スマート米びつ」をラズパイ+myThingsで作ってみた<前編>

 僚誌「AKIBA PC Hotline!」とリレー形式で掲載する本連載「触れてみよう電子工作×IoT」。身の回りのモノをインターネット化する電子工作で、IoTがどういったものか“何となく”理解していただければと思う。

 第3回は、主に「Raspberry Pi」と「myThings」を使用して、お米が減るとネット通販に自動注文する「スマート米びつ」を作る。

 記事は、前・後編の2部構成。まずは本誌「INTERNET Watch」に掲載する前編(この記事)で各電子工作のコンセプト・構想を、ヤフーのmyThingsエバンジェリストである水田千惠氏が説明。続く「AKIBA PC Hotline!」の後編で、myThingsエンジニアの清土伸康氏が実際に制作し、前・後編を通して身近なIoT製品を形にしていく。

(編集部)

忙しいときでも忘れずにお米を注文!

米びつのほかに「Raspberry Pi 3」を使用する

 仕事で疲れて帰宅し、いざご飯を炊こうと思ったら、お米が残り足りなかった・・・そんなことがないように、ストック残量が一定量よりも減ってしまった場合、日用品ショッピングサイト「LOHACO」にお米を自動注文する「スマート米びつ」を作ります。これで、どんなに仕事が忙しいときでも忘れずにお米を注文することができます。

 今回はヤフーのIoTプラットフォーム「myThings Developers」のトライアル版と「Raspberry Pi 3」を使ってプロトタイプ開発をします。

自作IoTデバイスとウェブサービスを繋ぐ「myThings Developers」

「myThings Developers」トップページ

 ヤフーが2015年7月に提供を始めた「myThings(マイシングス)」。myThingsではIoTデバイスやウェブサービスの機能を組み合わせて、利用者の生活やライフスタイルにあったサービスをカスタマイズすることができます。個人向けのスマートフォンアプリに次いで、2017年4月にはサービス事業者やIoTデバイス開発者向けのmyThings Developers(以下、Developers)を公開しました。DevelopersはPCのみで利用できるサービスです。

 Developersでは商用利用を目的とする事業者向けのビジネス版と、非商用利用が可能なトライアル版を提供しています。今回使用するのはトライアル版で、基本料金とオプション料金が無料、サービスは3個まで作成可能です。サービスごとに最大100人の一般利用者が使えます。

プランは「ビジネス版」「トライアル版」をラインアップ

 次に、電子工作を楽しみたい開発者向けに、Developersをどう活用できるか、特徴を交えながらご紹介します。