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コンサートの無料配信をうたい詐欺サイトへ誘導、タレントのなりすましXアカウントにSTARTOが法的対応

 株式会社STARTO ENTERTAINMENTは8月13日、同社の契約タレントおよびグループを装ったX(旧Twitter)上のなりすましアカウントに対して法的手続きを行ったと発表した。一部のなりすましアカウントは、コンサート当日にコンサートの無料配信をうたい、クレジットカード情報の入力を促すフィッシングサイトに誘導している事実を確認したという。

 同社は、2025年5月から複数回、X上に存在する合計73のなりすましアカウントについて、Xに対する発信者情報開示命令の申し立て手続きを米連邦地方裁判所で行い、これらの開示命令が発令された。開示された情報を解析したところ、多数のなりすましアカウントがアジアの特定の国で運用されていたことが判明したという。そのため、外務省を通じて、当該国に取り締まりの要請を行うべく、政府と協議を行っているとしている。

 国内で運用されているなりすましアカウントについても、アカウント運用者を特定するため、同社の代理人弁護士を通じて順次、発信者情報開示請求を行っているという。

 「このような行為は、ファンの皆様に財産的損害を与えうる詐欺行為に該当しうるだけなく、当社契約タレントの人格権を著しく侵害する行為であり、当社としては看過できないと判断するに至りました。」(STARTO ENTERTAINMENT)

 同社ではファンに向けて、アーティストや公演の公式サイトで正確な情報を確認すること、動画配信サービスやSNSに貼り付けられたリンクやURLを安易にクリックしないこと、安易に個人情報の入力をしないことなどを呼び掛けている。

 こうしたライブ配信などを騙って偽サイトに誘導し、クレジットカード情報や個人情報を入力させる手口については以前より、一般社団法人コンサートプロモーターズ協会などの業界団体や警視庁でも注意を呼び掛けていた。

「こんなケース、経験ありませんか?」「そのサイトやアカウント、偽物かもしれません!」業界団体らも注意を呼び掛けている
ライブ配信を騙るフィッシング詐欺編(警視庁公式チャンネル)