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書籍の違法コピーDL損失額が30億ドル近くに、米国書籍市場の1割


 書籍や雑誌、新聞の違法ダウンロード対策サービスを提供している米Attributorは14日、25の主要ダウンロードサイトにおける書籍の違法コピーのダウンロードによる潜在的損失額が、27億5000万ドルから30億ドルに上るとの調査結果を発表した。これは、米国の書籍市場の年間売り上げの約1割に相当するという。

 Attributorでは2009年10月から90日間にわたり、統計を公開している4つのダウンロードサイト(4shared.com、scribd.com、wattpad.com、docstoc.com)における、書籍913作品の違法ダウンロード状況を監視。計320万回のダウンロードがあったことを確認した。

 一方、2009年7月から12月の間に寄せられた5万3000件を超える削除通知の比率に基づき、25のダウンロードサイトについて、書籍の違法ダウンロードに占めるシェアを算出。上記4サイトのシェアが合計36.4%であることから、全25サイトにおいて違法ダウンロードされた回数が約900万件を超えると推計した。さらにAmazon.comの小売価格に基づき、合計損害額を3億8000万ドルと見積もっている。

 ジャンル別でダウンロード数と損失額も大きかったのは、「Business and Investing」分野だった。この分野には例えばSteven Levitt著の「Freakonomics」などが含まれている。また、技術書が含まれる「Professional and Technical」部門と、科学書が含まれる「Science」部門でも損失額は大きかった。

 特に「Business and Investing」では、1冊当たり1万3000回の違法ダウンロードが行われていた。また、上記3分野では、1冊当たり100万ドルの損失があったとされる。

 さらに、調査のサンプルとした913作品が米国の書籍市場に占める割合が13.5%であることから、市場全体における違法ダウンロードの潜在的損失額を約28億ドルと推計した。

 なお、今回の調査では、違法ダウンロード行為が行われなかったと仮定した場合に、購入されたはずの書籍数についての推計は行われていない。

 電子書籍市場が注目を集める中で、これまでの音楽、映画だけでなく、書籍の違法ダウンロードにも注目が集まりつつあるだけに、今回の調査結果は興味深いたたき台となりそうだ。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/1/19 12:38

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