「Google Chrome」最新安定版公開、機械翻訳が正式機能に


 米Googleは17日、Webブラウザー「Google Chrome」のWindows用最新安定版(バージョン4.1.249.1036)を公開した。Windows 7/Vista/XP SP2以上に対応している。3月2日に公開されたベータ版の機能を主に踏襲している。また、9つの脆弱性も修正した。

 この最新安定版では、機械翻訳サービス「Google Translate」を利用したWebページの自動翻訳機能を搭載した。これまで拡張機能によって同様の機能を利用できたが、今回の新機能は拡張機能なしで利用できるのが特徴だ。


中国語のページを表示した状態日本語に機械翻訳した状態

 ユーザーが設定した言語環境以外のWebページを表示すると、例えば「これは中国語(簡体字)のページです。翻訳しますか?」「翻訳」「いいえ」というインフォバーが表示される。また、インフォバー右隅には「オプション」メニューがあり、「中国語(簡体字)は翻訳しない」「このサイトは翻訳しない」という設定ができ、言語やサイトごとに動作を設定可能だ。

 ページに表示されている言語は、Googleの言語判定ライブラリによって自動的に識別される。これは、Googleが収集した数十億ページのデータに基づき、どの言語である可能性が高いかを自動判定するための仕組みだ。このライブラリはオープンソースで公開されている。この情報に基づき、ページコンテンツがGoogle Translateのサーバーに送信される仕組みとなっている。

「コンテンツの設定」メニュー

 また、プライバシー設定機能がオプション画面の「高度な設定」タブにまとめられた。この「コンテンツの設定」メニューから「Cookie」「画像表示」「JavaScript」「プラグイン」「ポップアップ」の各項目について、サイト単位で個別に設定できるようになった。

 そのため、信用するサイトのみでCookieを受け入れ、信用しないサイトの全Cookieをブロックするといった設定を行うことができる。また、危険な脆弱性が発見された時などには、「全てのサイトでJavaScriptの実行を許可しない」と設定した上で、信用するサイトのみを例外として登録しておくなどの設定もできる。

 「コンテンツの設定」メニューの「Cookie」タブには「Adobe Flash Playerの保存設定」へのリンクもあり、そこからAdobe Flash Playerの保存領域設定、プライバシー設定、記憶領域設定など、普段見過ごしがちなAdobe Flash Playerのプライバシー設定を簡単に行うことも可能だ。

 最新安定版では「XSS Auditor」と呼ばれている、クロスサイトスクリプティング対策の実験的機能が無効にされた。まれに深刻なパフォーマンスの問題が生じるとのことで、一時的に無効にされることになった。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/3/18 13:46