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小学生の野良AP利用が口コミで増加中、携帯ゲーム機で容易に接続


野良アクセスポイントの説明パネル

 子どもが使っている携帯ゲーム機もインターネット端末、保護者はきちんと認識して――。警察博物館(東京都中央区)で開催中の春休み特別イベント「警視庁フィルタリング特別展2010〜子の携帯 フィルタリングは 親の義務〜」では、携帯電話におけるフィルタリングの必要性に加えて、携帯ゲーム機からのインターネット利用に関しても注意を呼び掛けている。

 特別展を主催する警視庁生活安全部では今回、無線LANの“野良アクセスポイント(AP)”について危険性を説明するパネルを展示した。野良APとは、暗号化など適切なセキュリティ設定をしておらず、電波の届く範囲内では誰でも接続できてしまう無線LANのこと。一般家庭や企業、中には自治体の公共施設などに設置している無線LANが野良AP化している場合もある。東京都内にも多数確認されており、携帯ゲーム機から野良APに接続することで、ISPに加入していなくてもインターネットを利用できてしまう状況だという。

 警視庁によると、野良APからインターネットを利用したことがきっかけで子どもが福祉犯罪の被害に遭うなどの問題はまだ顕在化していない。しかし、親の目の届かない所で子どもが有害サイトに出入りする危険性もあるため、保護者に対して、野良APの存在を広く認知してもらい、子どものゲーム機からのインターネット接続についても注意を払うよう啓発していくことにした。ゲーム機メーカーや販売店などに対しても、ゲーム機の販売時に保護者に対してフィルタリングサービスを紹介するよう呼び掛ける。

 なお、東京都ではないが、全国の自治体の中にはすでに、地域内の野良APの探索・解消に乗り出しているところもあるという。

 特別展では、各種ゲーム機にも対応したフィルタリングサービス「i-フィルター」を提供するデジタルアーツも出展しており、実際にニンテンドーDSiを使って付近のAPを検索する様子などもデモしている。同社では、ゲーム機のペアレンタルコントロール機能を使ってパスワードを設定しておくことで、無線LAN接続の設定画面などに子どもがアクセスできないよう管理することも可能だと説明。しかし、親が子どもに携帯ゲーム機を買い与える場合は通常、プレゼントなどで箱に梱包したままの状態で渡してしまうことが多い。子どもの間では誰か1人が野良APへの接続方法を知っていれば、それがすぐに口コミで広まってしまうため、ペアレンタルコントロールを施していない携帯ゲーム機が容易に野良APに接続される環境にあると指摘する。

 デジタルアーツでは、小学生がインターネット接続に使う機器としては、PCが9割に上る一方で、次に多いのは携帯電話ではなく、ニンテンドーDS系やWiiなどのゲーム機だとの調査結果が出ていることも紹介(バンダイナムコゲームスとネットマイル、2009年10月調べ)。PCと携帯電話の対策だけでは不十分であり、ゲーム機ではペアレンタルコントロール機能を使用すること、また、ゲーム機からインターネットを全く利用させないのも現実的ではないとして、ゲーム機においてもフィルタリングサービスを導入することの必要性を訴えている。

 「i-フィルター」のゲーム機向けサービスは現在、ニンテンドーDSi/DSやPSPといった携帯デーム機のほか、Wiiとプレイステーション3に対応。料金は月額315円で、各ゲーム機に搭載されたブラウザーのお気に入りなどから、「i-フィルター」の契約ページへアクセスできるようになっている。ただし、ゲーム機のマニュアルにはフィルタリングサービスについての説明は特に記載されていないとしており、今後、チラシを同梱するなどして認知拡大を図りたい考えだ。


ニンテンドーDSi向け「i-フィルター」での遮断画面 ニンテンドーDSiでの「i-フィルター」利用手順

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(永沢 茂)

2010/3/26 06:00