Nokia、携帯向けブラウザー企業の米Novarra買収で合意


米NovarraのWebサイト

 Nokiaは26日、携帯向けブラウザー企業の米Novarraを買収することで最終合意に達したと発表した。

 Novarraはシカゴに本社を持つ未公開企業で、Nokiaは同社の株式の100%を取得する。買収金額は明らかにされていない。買収は2010年第2四半期に完了する見込みで、その後、NovarraはNokiaの完全子会社となる。

 Novarraは、一般の携帯電話向けブラウザーとサービスプラットフォームを提供している。同社がインターネット上で公開しているデモ動画によると、台湾HTC社製スマートフォン上で動作するWebKitベースのブラウザーよりも、スマートフォンではない高機能携帯電話に搭載されているNovarra製ブラウザーを使用した方が、Webページを速く読み込めると主張している。Novarraではブラウザーだけでなく、データを圧縮するサービスも提供しているため、受信するデータを10分の1に圧縮し、素早く読み込むことができるとしている。

 Nokiaサービス担当エグゼクティブバイスプレジデントであるNiklas Savandar氏は、買収の理由として「数十億の消費者が次にインターネットを利用できるようになるのは、主に携帯電話端末だ」と説明。「世界で最も幅広く利用されている携帯電話プラットフォームであるNokiaシリーズ40に対応したNovarraのインターネットサービステクノロジーは、我々がこれを実現するのを助けてくれるだろう」とコメントしている。

 Nokiaは、2010年後半にNovarraプラットフォームを利用した新サービスを提供する予定だとしている。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/3/29 11:56