「Jimdo」に月額2415円の上位プラン、モリサワフォント利用可能


Jimdo

 KDDIウェブコミュニケーションズは12日、Webページ作成サービス「Jimdo」のビジネス向けプラン「JimdoBusiness」を開始した。料金は月額2415円。

 「Jimdo」は、Webブラウザーからの操作だけでWebサイトが構築できるサービスで、ドイツのJimdo社が開発した。KDDIウェブコミュニケーションズではこれまで、無料版の「JimdoFree」と、有料版(月額945円)の「JimdoPro」を提供してきたが、さらに上位プランの「JimdoBusiness」を開始した。既にJimdoFree、JimdoProを利用しているユーザーは、そのままJimdoBusinessへの移行が可能。

 「JimdoBusiness」は、ディスク容量が50GBまで利用でき(Proは5GB、Freeは500MB)、2ドメイン名までの独自ドメイン名の利用に対応。メールアカウントも5つまで利用でき、転送用のメールアカウントは無制限に作成できる。

 また、日本独自の機能としては、モリサワとの提携により、Webページ上でのモリサワフォントの使用に対応。モリサワフォントの「リュウミンRKL」「リュウミンBKL」「新ゴL」「新ゴM」「新丸ゴL」「新丸ゴM」をページ中の見出しに利用できるようになり、ヘッダーや文章への適用も近日予定している。また、拡張オプションを追加することで、利用可能なフォントを14書体から選択して追加できる。

利用可能なモリサワフォント

日本でユーザーイベントを開催、今後はモバイル対応を

Jimdo創業者の(左から)Fridtjof Detzner氏、Christian Springub氏、Matthias Henze氏

 KDDIウェブコミュニケーションズでは、Jimdoのユーザーを対象としたイベントを京都と東京で開催した。このイベントに合わせて来日したJimdoの創業者、Fridtjof Detzner氏、Christian Springub氏、Matthias Henze氏の3氏に話を伺った。

――日本でのユーザーの伸び具合は?

Henze氏:ドイツでJimdoのサービスを始めたときには、まだ規模も小さく、ユーザーの増え方も緩やかだった。日本ではKDDIウェブコミュニケーションズというパートナーを得たこともあって、かなり急速にユーザーが増えている。

――日本のユーザーがJimdoで作ったサイトはご覧になっていますか。

Henze氏:もちろん見ています。デザインが良くできているサイトが多い印象ですね。とてもアクティブに更新もされていて、サービスを作っている側としてもやる気になります。

Detzner氏:特にアイコンのデザインであるとか、キャラクターをデザインしていたり、そういった点に驚いています。

Springub氏:他の国に比べると、Twitterを活用している割合も多いのが特徴ですね。

――日本のユーザーからの要望は?

Springub氏:やはりモバイル対応への要望が多いです。モバイル対応としては、Webページでの閲覧を最適化するのはもちろん、ブログ投稿や簡単な編集はできるようにしていきたいと考えています。iPhoneやAndroidのようなスマートフォンだけでなく、日本の通常の携帯電話にも対応させたいと思っています。

――そうした対応は日本市場独自のものでしょうか。

Henze氏:日本に限った話ではなく、iPhoneやAndroidの普及でも分かるように、世界は間違いなくそちらにシフトしています。

――モバイル対応はいつ頃になる予定でしょうか。

Henze氏:今回、日本でJimdoBusinessをサービス開始しましたが、その作業を完全に終わらせてからモバイル版に取り掛かる予定です。

――JimdoBusinessは海外では既にサービスを提供していますが、日本での期待は?

Detzner氏:JimdoBusinessは、最初にリリースした時にはまだそれほど機能も無く、徐々に機能を増やしていったので、JimdoFreeやJimdoProからの移行は緩やかでした。日本はかなり機能を揃えてからのリリースとなり、モリサワフォントも利用できるようにするなどの対応を進めましたので、いいスタートを切れると思います。

――今後、計画している新機能を教えてください。

Detzner氏:「ページパートナー」という機能を近々リリースする予定です。特定の業種、たとえば弁護士や医者といった業種向けに、単なるデザインテンプレートではなく、特化したサイトを作成できるものです。「ページパートナー」の機能で作成した仕組みは公開が可能で、これを別の人が使うことでアフィリエイトのように作成者に利益が還元される仕組みも検討しています。

――日本でのユーザーイベントに参加された感想は。

Henze氏:実はこうしたイベントは初めてだったのですが、ドイツでもぜひやりたいと思いました。Jimdoはフレームを提供しているだけのサービスなので、実際にユーザーに会って話をするのはとても有意義でした。

Springub氏:イベントでも話しましたが、地球の反対側で、1つの商品についてこれだけ盛り上がれるというのは驚きです。京都のイベントでは、着物を着て参加していただいたユーザーがいて、とても感動しました。

Detzner氏:今年中にポルトガル語のサービスを計画しています。ブラジルでの展開を考えているのですが、ぜひブラジルにも行ってみたいですね(笑)。

Springub氏:今回のイベントでは、フランスのJimdoユーザーでワイナリーの方からワインを提供していただきました。そうした国をまたいだコミュニケーションも、これからもっと増やしていきたいと思います。

――ありがとうございました。


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(三柳 英樹)

2010/4/13 19:16