Facebookが新プラットフォーム、外部からの“つながり”連携強化


 米Facebookは21日、サンフランシスコで開催された開発者向け会議「f8 Conference」において、ネット上の人々の好みや“つながり”をこれまで以上に利用できるようにするための新プラットフォームを公開した。

 このプラットフォームの主な新機能は「Social Plugin」「Open Graph Protocol」「Graph API」の3つだ。

 これらの機能をサードパーティのWebサイトで利用すれば、人々がFacebook以外のサイトで行っている活動や好みのコンテンツ、友人関係を、Facebookを中心としたプラットフォームに統合することが可能になる。Facebookは今や米国のみならず世界でも最もトラフィックの多いサイトの1つだ。新プラットフォームを活用することでサイトへのトラフィックを増やすことも期待できる。

 「Social Plugin」では、簡単なHTMLソースをサイトに追加するだけで、Facebookと連携させることができる。特に「Like」ボタンはわずか1行の追加で済むという。このボタンをFacebookユーザーがクリックすると、自分の好きなものや興味が引かれるものを、Facebookで他の人と共用できるようになる。また、「Activity Feed」プラグインは、Facebookユーザーの友人のサイト上で、好みのコンテンツをお勧めとして表示させることができる。このようにさまざまなプラグインによって、友人たちとのつながりを活用することが可能になる。

 「Open Graph Protocol」では、サードパーティのWebページを、Facebookのオブジェクトとして扱えるようになる。例えば、前述のSocial Pluginの「Like」ボタンをFacebookユーザーがクリックした場合、そのページがOpen Graph Protocolの機能を利用していれば、ユーザーのプロフィールページからリンクを張ることが可能になるほか、ユーザーのニュースフィードへの情報追加、Facebook検索結果への追加、アクセス解析機能の利用など、各種機能との連動が可能になる。

 「Graph API」は、Facebookの中の人々のつながりに、これまで以上にアクセスできるようにするためのAPIだ。認証手段としてはOAuth 2.0を採用。APIはこれまでよりもシンプルになっただけでなく、Facebook上の人物やイベント、ストリームに対してパブリック/パーソナライズ双方に関して検索できるようになった。また、このソーシャルグラフは絶えず変化していることから、アップデートをされる情報にリアルタイムにアクセスできるようになった。既存のREST APIも維持されるとしている。

 Facebookでは、21日の発表時点で75サイトがSocial Pluginを採用し、そのうちの多くがOpen Graph Protocolを採用したとしている。これらの企業の中には、Microsoft、Pandora、Yelpも含まれている。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/4/22 12:21