リコーの「quanp」、サービス開始2周年~iPhoneアプリも6月上旬にリリース


 リコーは5月12日、同社のオンラインストレージサービス「quanp(クオンプ)」は5月12日にサービス2周年を迎える。リコーでは、2周年を記念して専用クライアントソフト「quanp.on」とWebブラウザーで利用するWebサービス「quanp.net」を同時にバージョンアップ、12日に公開した。

 6月上旬には「quanp」用iPhoneアプリのリリースも予定。iPhoneアプリについては、追って別途発表される見込みだ。

 

無料でも100MBのファイル送信に対応

 専用クライアントソフト「quanp.on」は、2008年12月にリリースしたバージョン2から3へと、1年半ぶりのメジャーバージョンアップを行った。

 機能面では、複数のタグによる絞り込み検索が可能になり、目的のファイルを探しやすくなった。また、設定したタグの名前の上に写真をドロップしたり、逆にタグ名を写真の上にドロップすることでタグの設定が可能になった。

quanp.on画面。「Travel」「南の島」「ビーチ」など、タグごとにそのタグが付いたファイルがいくつあるかが表示され、複数タグを選択して絞り込みができる

 また、大容量ファイル送信機能では、quanp IDを持っていない相手に対しても送信できるファイル機能を新たに追加。「quanp.on」の左ペインに送信ボタンが付き、アップロードしたファイルを「quanp.on」から手軽に送信できるようになった。

 大容量ファイル送信の容量については、無料ユーザーの場合は100MBまで、有料ユーザーは月300円の「スタンダード」コースで500MBまで、月980円の「クオンタム」コースでは1GBまでを一度に送信できる。

 「quanp.on 3」はWindows 7/Vista/XP(SP2以降)に対応。動作にはMicrosoft .NET Frameworkが必要だが、インストールしていないユーザーの場合は、「quanp.on」インストールの際に合わせてインストールできる。

quanpでは、従来はWebサービス版の「quanp.net」のみで大容量ファイル送信をサポートしていたが、新たに専用クライアントソフト「quanp.on」から直接ファイル送信が可能になったquanp.on画面の左メニューにファイル送信のボタンが設けられた

 

Webサービス「quanp.net」では複数タグの絞り込みで使い勝手が向上



 Webブラウザーから利用する「quanp.net」も5月12日にバージョンアップした。今回のバージョンアップでは、複数タグで絞り込んで行けるため、大量のファイルから目的のファイルがより早く見つけ出せるようになった。

 また、従来は複数ページのPDFやWordファイルなどはWebブラウザ上では最初の1ページだけが表示可能で、2ページ目以後はダウンロードした後に確認するしかなかったところ、全ページ表示に対応。内容を確認するだけなら、ダウンロードする必要がなくなった。

 「quanp.net」の動作環境は、OSはWindows Vista/XP(SP2以降)、Mac OS 10.4以降をサポート。Webブラウザーは、Safari 3.0以降、Firefox 3.0以降、IE 7.0/6.0(SP2以降)。

quanp.netでも、複数タグでの絞り込みに新たに対応。複数のタグを付与しておけば、大量のファイルからより早く目的のファイルが探し出せるWebブラウザー上で、ドキュメントの複数ページ表示に対応。プルダウンメニューで目的のページを選択可能

 

「quanp」利用コース

 quanpは無料のトライアルコースは容量1GBまで、ファイル送信最大容量100MBまで。他のユーザーとファイルを共有するシェアプレイス機能は、有料ユーザーの作成したシェアプレイスへの参加のみができる。

 月300円のスタンダードコースは、容量10GBまで、ファイル送信最大容量500MBまで。シェアプレイスの開設と参加が可能で、携帯電話からquanpが利用できるquanp.mobile、メルのアップロード機能も利用できる。

 月980円のクオンタムコースは、容量100GBまで、ファイル送信最大容量は1GBまで。スタンダードコースと同様にシェアプレイスの開設・参加、quanp.mobileの利用、メールアップロード機能の利用に加え、電話でのサポートサービス「テレフォンサポート」が受けられる。


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(工藤 ひろえ)

2010/5/12 15:52