関西の企業でPCソフトの組織内違法コピー3913本、3億1500万円で和解成立


 PCソフトを大量に違法コピーして社内で使用し、著作権を侵害していた関西のあるメーカー企業と、アドビシステムズやマイクロソフトなどのソフトウェアベンダーとの間で、総額3億1520万5272円で和解が成立した。ビジネスソフトウェアアライアンス(BSA)が1日、発表した。

 BSAでは、こうした組織内違法コピーについて広く通報を求める情報提供窓口を開設しているが、BSAへの通報を端緒とした和解額としては、世界的にも過去最高だとしている。


ビジネスソフトの著作権侵害に関する和解額ワースト10

 発覚後、この企業が社内調査を行ったところによると、Adobe Illustrator、AutoCAD、FileMaker Pro、Microsoft Officeなど、延べ3913本の違法コピーが見つかったという。その後、BSAの会員でもあるこれらソフトウェアのベンダーと、同企業の間で協議が進められ、5月20日付で和解が成立した。

 BSA日本担当事務局長の松尾早苗氏は「BSAでは引き続き、経費節減を理由とした組織内での違法コピーが増加しないよう、不正防止を呼びかけていく」とコメントしている。

 日本におけるBSAへの通報件数は、2004年には年間203件だったが、その後増加し、2007年に500件を突破して506件を数え、2008年は544件、2009年は510件と推移している。


BSA(日本)への情報提供件数推移




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(永沢 茂)

2010/7/1 16:07