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楽天市場にソーシャル買い物機能、米DecisionStepの「ShopTogether」導入へ


楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長

 楽天株式会社は、オンラインショッピングモール「楽天市場」など同社グループのEC事業において、ソーシャル機能の強化を図る。知人とリアルタイムにコミュニケーションをとりながら、楽天市場上で一緒に買い物ができるソーシャルショッピング機能を2011年中に導入する。15日に行われた決算説明会で、三木谷浩史代表取締役会長兼社長が明らかにした。

 導入するのは、米DecisionStepが開発した「ShopTogether」というプラットフォーム。Facebookのソーシャルグラフでつながっている友人や家族らと商品ページを共有しながらチャットできるなど、リアル店舗で連れ立って買い物をしているような体験をオンラインで実現するという。Twitterをはじめとする他のソーシャルサービスと連携する機能もある。ショッピングサイト側にとっては、ユーザーの滞在時間が長くなり、売上増につながるメリットがある。

 DecisionStepは2月3日、楽天の海外子会社である米ショッピングサイトのBuy.comによる買収と、同サイトにおけるShopTogetherの導入が発表されたばかりだ。

 三木谷社長は、Facebook IDを利用した既存のソーシャルショッピングプラットフォームとしては「ShopTogetherはベストではないか」とコメント。Buy.comに続き、これを2011年に日本でも導入する考えだ。なお、楽天市場では、独自のソーシャルグラフも生成するとしている。

 ShopTogetherには、誰か知人がBuy.comへアクセスしてきた際に、自分の見ている商品ページにその知人をリダイレクトしてくれる機能もあるという(要ユーザーの許諾)。三木谷社長は、ShopTogetherの導入により、ユーザーが楽天市場に来て友人や家族とばったり出会い、そのまま一緒に買い物を楽しめるようになると説明する。

2010年の国内流通総額は2.6兆円、モバイルEC市場も大きく成長

 楽天の2010年12月期の通期連結決算は、売上高が3461億4400万円(前期比16.1%増)で過去最高を記録した。営業利益は637億6600万円(同12.6%増)、経常利益は623億100万円(同13.5%増)、当期純利益は349億5600万円(同34.7%減)。期末配当は、前期の2倍の1株あたり200円にアップする。

 楽天市場などのEC事業や楽天トラベルのほか、連結子会社のビットワレットが運営する電子マネー「Edy」の取扱高、楽天KCが発行するクレジットカードのショッピング取扱高などを含む、国内の楽天グループにおける年間流通総額は2兆6932億円に達した。

 決算説明会では、楽天市場におけるモバイルEC市場が大きく成長したことにも言及。具体的な金額は示さなかったが、スマートフォンを含むモバイル経由の2010年の流通総額は、2001年の397.9倍に拡大したという。特にスマートフォン経由は、2010年12月の流通総額が前年同月比で757.1%増加。直近ではAndroid端末経由の伸びが顕著で、2011年1月は倍増したととしている。

 三木谷社長は、スマートフォン経由の利用傾向について、レガシーなユーザーとまるで異なり、PC経由と同じようように使える点が楽天市場にプラスに働いていると説明。今後、通常の携帯電話からスマートフォンへの移行が進めば、さらにモバイルEC市場が拡大するとみている。

 三木谷社長はまた、スマートフォン向けサービスではアプリが重要になると確信しているという。「いいウェブページを作るだけでなく、クールなアプリを作る必要がある」と述べるとともに、パーソナライズがカギになるとも。そのための重要施策の1つとして、「アプリベンダーの買収もありえる」とした。


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(永沢 茂)

2011/2/16 11:00