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Microsoft、次期Windows Phone「Mango」今秋発売、日本語にも対応


 米Microsoftは24日、Windows Phoneの次期バージョンとなる、コードネーム「Mango」を発表した。発売は今年秋の初めごろの予定で、日本語もサポートする。

 Mangoには500以上の新機能があるという。これらの新機能は、主に3つの分野に分類できる。1)コミュニケーションの改良、2)Windows Phoneとアプリの緊密な統合、3)ブラウザーを超えたネットによる情報提供――である。

複数のコミュニケーション手段を1つのスレッドで表示

 1つ目のコミュニケーションは、スマートフォンの最重要機能であることは明らかだ。Mangoでは、生身の人間とコミュニケーションを取るのであって、通信手段やサービスのために通信するのではないというコンセプトを明確に打ち出した。

統合されたメッセージ画面

 そのため、電話やSNS、メール、インスタントメッセージ(IM)、さらにはさまざまなウェブサービス(例えばFacebook、Twitter、LinkedInなど)、どのサービスを使用しているのかをさほど意識せずに連絡を取ることができる。

 友人のオンラインステータスなどの情報はWindows Phoneでおなじみの「Live Tile」上に表示されており、FacebookやTwitter、Windows Live Messengerなど、どのコミュニケーションチャンネルを利用すればいいか、友人別に判断できる。そして相手のステータスに応じて呼びかけ、複数のチャンネルを1つのスレッドの中の会話として行うことができる。例えば、FacebookチャットとIMを1つのスレッドとして表示できる。

 アドレス帳は、友人や同僚、家族と言ったグループ分けが可能で、グループごとに近況アップデートやステータスを一覧したり、その場でグループ全体に対してIMなどを送信できる。相手からのメッセージ数やステータスは絶えずLive Tileに表示される。

 また、アドレス帳とソーシャル機能が深いレベルで連携している。例えばTwitterとLinkedInのフィードは、アドレス帳に統合されて表示される。Facebookのチェックイン機能も統合され、顔認識機能によって撮影した写真のタグ付けを簡単に行い、アップロードできるという。

 メール機能も大幅に改良され、複数のメールアカウントを1つの受信箱で管理可能だ。会話は最新のメールから、スレッド別に読みやすく整理される。また、音声認識による入力や音声読み上げにより、ハンズフリーでのメッセージができるようになっている。

アプリがWindows Phoneと深いレベルで統合、マルチタスク対応も

 Mangoの2つ目の重要な特徴は、アプリの扱われ方だ。

 これまでのスマートフォンでは、アプリはおおむね独立した機能を提供しているにすぎなかった。しかしMangoでは、アプリがWindows Phoneと深いレベルで統合されている。

 例えば、Mangoで何らかの検索を行った場合に、検索結果の中で関連性の深いアプリか表示されるようになる。

 一例として、Windows Phoneのサーチエンジン「Bing」で映画の検索を行ったとしよう。検査結果には、映画の上映時間や映画館の場所等が表示される。ユーザーはそこで映画のチケットを買いたくなるだろう。そこで検索結果にチケットを購入できるアプリである「Fandango」が表示されるといった具合だ。つまり、ユーザーのその時々の必要に合わせて、アプリが浮上する。めったに使わないアプリでも、必要な時にアプリを見つけやすくしてくれる。

 アプリからの情報は、Live Tileの改良により、リアルタイム通知が可能になった。アプリによっては、より多くの情報を表示できるようになっている。

 そして重要な機能としてマルチタスクが導入された。発表では、複数のゲームをバックグラウンドで起動させ、スムーズに行き来しながらプレーする様子が映し出された。このマルチタスクは、バッテリー消費を押さえながらパフォーマンスも良好だと説明している。

IE9を搭載し、HTML5をサポート、ハードウェアアクセラレーションも

 3つ目に、インターネット機能が改良され、ブラウザーだけでなく、アプリや位置情報による情報提供が便利になっている。

 特にブラウザーに関しては、Internet Explorer 9(IE9)を搭載。HTML5がサポートされ、ハードウェアアクセラレーション機能が利用できる。公開されたデモでは、iPhone 4、BlackBerry、Android搭載Motorola XOOMと同時に、Windows Phone MangoのIE9で同じページを表示させた結果、IE9が他のスマートフォンブラウザーよりはるかに高速であるとの様子が示された。

 検索エンジンにはBingが搭載され、バーコード、QRコード、Microsoft Tagをカメラによって検索できる「Visual Search」、Windows Phoneを音源に近づけるだけで音楽検索ができる「Music Search」など、ウェブ検索以外の検索も可能になっている。

Internet Explorer 9 Bing Local Scout

 ユーザーの好みと位置情報に基づき、地元のレストラン、ショッピング、観光名所などを紹介する「Local Scout」機能、ショッピングのための検索、映画やイベントの検索を行う際に関連情報やアプリを自動的に提示してくれる「Quick Card」機能など、ウェブ検索を超えて、インターネット上の様々な情報を連動しながら利用できるようにしている。

 米MicrosoftはWindows Phone Mangoを、今年秋初めごろに発売する予定だとしている。MicrosoftはすでにNokiaとの大規模な提携を行っているが、今回新たにAcer、富士通、ZTE Corpとの提携も発表した。これらの企業は、新しいWindows Phone端末を世界各地で提供するという。さらにSamsung、LG、HTCも新端末を発表予定だという。また、可能な場合には、Windows Phone既存利用者にMangoを無料で提供することも明らかにしている。

 Mangoは日本語を含む新言語をサポートし、アプリを販売するWindows Phone Marketplace提供国も拡大していく。

 この発表に伴い、Mangoのためのアプリ開発に必要な「Windows Phone Developer Tool」のベータ版無料ダウンロードも開始される。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/5/25 11:41