フリービットとaigo、写真高画質化iPhoneアプリ「aigo Cloud CAM」を無料提供


 フリービット株式会社は21日、提携する中国の大手デジタル機器メーカーAigoのクラウドサービス「aigo Cloud」のデモンストレーションとして、iPhoneで撮影した写真をクラウド側で超解像技術により高画質化するアプリ「aigo Cloud CAM」の提供を発表した。アプリは近日中に公開の予定で、半年間無料でApp Storeからダウンロードできる。

「aigo Cloud CAM」の使用例

 フリービットでは、Aigoとの合弁会社Smart Cloud(筋斗雲)を2010年10月に設立し、IPv6により各デジタル機器が連携するクラウド環境「筋斗雲」を開発。Aigoではこうした技術を利用したクラウドサービス「aigo Cloud」を2011年9月に発表し、aigo Cloudに対応するタブレット端末やフォトフレームなどの製品を発売していくことを表明している。また、フリービット子会社のエグゼモード株式会社は、Aigo製品の日本国内での独占販売権の契約を締結している。

 今回公開される「aigo Cloud CAM」は、iPhoneで撮影した写真を超解像技術により高画質化するiPhone向けアプリ。クラウド側で計算処理を行うため、iPhone側のリソースを消費しない点が特徴。高画質化した画像は、フリービットのServersManを利用した他の機器との連携や、FacebookやTwitterを利用した共有も行える。

Aigo代表のFeng Jun氏

 21日には、Aigo代表のFeng Jun(馮軍)氏が来日し、aigo Cloudの概要についての説明を行った。Feng氏は、「IPv6でデバイス同士がつながるaigo Cloudは、オープンなプラットフォーム。どの会社でもこのプラットフォームを使える点がAppleのiCloudとの違い」と語り、aigo CloudではiCloudと同様にデバイス間の同期サービスを提供するだけでなく、IPv6による直接通信や、計算パワーが必要な場合はクラウド側のサービスを提供するといった点がiCloudとの違いだとした。

 その上で、aigo Cloudの具体例として、「aigo Cloud CAM」を日本市場向けに半年間無料で提供することにしたと説明。「aigo Cloud CAMで、毎日の生活とクラウドコンピューティングがつながる。写真の画質が悪いなと思ったらぜひお使いください」とアピールした。

フリービットの石田宏樹社長

 フリービットの石田宏樹代表取締役社長は、「Aigoは中国国内で100店の直営店、3000店の販売代理店を持つ強い販売力があり、F1のマクラーレンチームをスポンサードするなど、企業のブランド価値も1500億円に達すると言われている企業。中国市場を勝ち抜いたAigoの製品を日本で販売するとともに、製品にフリービットの技術を組み合わせていく」と述べた。また、「aigo Cloud」対応製品を今後日本で販売するにあたっては、「フリービット VDC China Package」が日本国内における提供環境に選定されたことも発表した。

 Feng氏は、2つのパートナー企業が同じ目標に向かうことで「1+1は11にもなる」という持論を掲げ、「aigo CloudはIPv6でデバイスどうしがつながるネットワーク。これから様々な機器、様々な1をIPv6でつなぎ、1+1+1+1……を巨大な数にしていきたい」と豊富を語った。


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(三柳 英樹)

2011/9/22 06:00