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iCloud対抗の中国発「aigo Cloud」、タブレットなど対応製品が日本上陸へ


フリービット株式会社の石田宏樹代表取締役社長。手にしているのは、国内発売予定のAigo製Android 2.xタブレット(13日に行われた四半期決算説明会で)

 フリービット株式会社の子会社であるエグゼモード株式会社が、中国Aigo Information Digital TechnologyのAndroid製のタブレット端末やプロジェクター、フォトフレームなどの新製品を日本で販売する。Appleの「iCloud」に対抗してAigoが展開するという中国発のクラウドサービス「aigo Cloud」に対応しているのが特徴。

 フリービットによると、Aigoは、デジタルフォトフレームや携帯音楽プレーヤー、モバイルストレージの市場で中国トップシェアの企業。今後、タブレット端末やスマートフォン、デジタルカメラやビデオカメラ、NASなどを含め、同社の各種製品がaigo Cloudで連携していくという。aigo製品のユーザーには、大規模なクラウドストレージ領域も無料で提供される。

 aigo Cloudでは、フリービットとaigoが合弁で設立したSmart Cloudの提供するIPv6仮想化技術およびM2M(Machine to Machine)技術を利用。ユーザーのアカウントにひも付けられた複数の各種デバイスが通信し、データの同期やバックアップを自動的に行う仕組みだ。

「aigo Cloud」の連携イメージ(フリービットの四半期決算説明会資料より)

 フリービットの石田宏樹代表取締役社長は、13日に開催した同社の四半期決算説明会においてaigo Cloudをデモ。ユーザーによる特別な操作不要で各種デバイスでデータが同期する様子を見せた。

 石田社長がAndroidスマートフォンのカメラで写真を撮影すると、それが端末内のストレージに保存されると同時に、aigo Cloudのクラウド側に自動送信されてバックアップがとられる。さらに、別のAndroidタブレットに通知が届き、その写真のコピーがタブレット内にも保存されるといった具合だ。FacebookやTwitterなどソーシャルメディアでの共有機能も用意しており、同期した写真をタブレット端末側からTwitterに投稿することも簡単に行える。

 石田社長は、aigo Cloudの特徴として「安全・安心」「機器連携」「機能の追加」という3点を挙げた。

 「安全・安心」というのは、ユーザーが意識することなく、デバイス側のすべてのデータがクラウド側に自動的にバックアップされる点を指す。なお、aigo Cloudのデータセンターは中国にあるが、エグゼモードを通じて日本向けのサービスを展開するにあたっては日本にもデータセンターを設置することになるという。

 「機器連携」とは前述のM2Mによるデバイス間の通信・データ同期のこと。今後発売されるAigo製品にはネットワーク機能が標準搭載され、aigo Cloudに対応することになる。iOS/Linuxデバイス向けにもaigo Cloudとの連携アプリを用意するため、連携できるデバイスはAigo製品にとどまらないという。また、中国での回線品質や3G回線の利用コストなどを考慮し、オフライン環境での利用も可能な設計をとっているとしている。

 さらに、もともとはネットワークに対応していないデジタルカメラのようなデバイスでも対応させていく。これには、CPUやWi-Fiモジュールを搭載し、SDカード単体でサーバーとして動作する「ServersMan@SD」の技術が投入される模様だ。例えば、SDカードスロットにServersMan@SDを挿入すれば、通常のデジタルカメラもネットワーク化され、aigo Cloudに同期できるようになるわけだ。石田社長は、エグゼモードが国内販売を予定しているaigoの新製品として小型プロジェクターも紹介したが、こうした機器とのクラウド連携も可能になるものと思われる。

 「機能の追加」とは、製品購入後に機能を追加提供するサービスのことだが、アプリを追加するということではなく、クラウドの「コンピューティングパワーを利用して性能が上がる」といったかたちだと説明する。例えば、スマートフォンで撮影した低解像度写真が、クラウド側でアップコンバートされ、高解像度になってスマートフォンに戻ってくるといった例を紹介した。

「aigo Cloud」の特徴(フリービットの四半期決算説明会資料より)

 エグゼモードは、日本国内におけるaigoの総代理店となっている。同社が日本で販売するaigo Cloud対応製品の具体的なラインナップや発売時期については、追って発表する予定。

 石田社長は、こうしたコンシューマー向けデバイスとバンドルされるかたちで提供されるクラウドサービスの分野において、中国は日本よりもはるかに進んでいると指摘。無料提供するクラウドストレージの容量について具体的な言及はしなかったが、iCloudの無料容量である5GBをはるかに上回る、100GBや160GBクラスというサービスがすでに他社サービスで発表されていることを紹介。フリービットの技術も活用してAigoが展開するaigo Cloudでは、ターゲット市場をアジアに絞ることで、同地域において「AppleのiCloudに勝つ」とアピールした。

既存のAigo製品の例(フリービットの四半期決算説明会資料より)




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(永沢 茂)

2011/9/14 11:00