複数人が多言語で同時に会話可能、NICTがスマホ向け翻訳アプリ開発
独立行政法人情報通信研究機構(NICT)は13日、複数人での会話を翻訳し、異なる言語でコミュニケーションがとれるようにするスマートフォン用アプリ「ChaTra(チャトラ)」を発表した。実証実験として、iPhoneアプリとAndroiアプリを年内に無償公開する。
異なる言語を話す複数人でアプリに接続し、チャットのように会話ができる。音声またはテキストで入力すると、相手の端末から音声およびテキストの両方が翻訳された上で出力される。チャットに参加できるのは最大5人まで。翻訳を行うには、3G回線またはWi-Fiに接続している必要がある。
チャットをしている画面 |
音声入力については日本語、英語、中国語、韓国語、インドネシア語、ベトナム語の6カ国語に対応。テキスト入力はこれら6カ国語に加えて、フランス語やドイツ語、イタリア語、スペイン語など合計21言語に対応する。
NICTは2010年8月、音声やテキストによる入出力が可能なiPhone向け翻訳アプリ「VoiceTra(ボイストラ)」を公開。翌年4月にはAndroid向けアプリも公開し、合計50万件以上のダウンロード数を記録した。ChaTraはVoiceTraの機能を応用したものだという。
ChaTraは、ITU-Tで標準化されたプロトコルを実装しているため、拡張性に優れているのも特徴。NICTはこの点を生かし、来年度からは、さらに広く世界各国の研究機関と協力した音声翻訳の実証実験を計画している。
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(増田 覚)
2011/10/14 06:00
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