Appleが「iBooks 2」公開、iPad向けで電子教科書機能を提供


 米Appleは19日、iOS向けの電子書籍閲覧・管理アプリ「iBooks」のバージョン2.0を公開した。App Storeから無料でダウンロードできる。iPad用にデザインされた、マルチタッチ対応/フルスクリーン表示の電子教科書(iBooksテキストブック)に対応した。同社では、このiBooks 2によって教科書を再発明したと表現している。

iBooksテキストブック

 iBooksテキストブックでは、教科書内にインタラクティブな図版や3Dオブジェクトなどを盛り込むことが可能で、内容を効果的に理解できるようになっている。現在は米国でのみ提供しており、Houghton Mifflin Harcourt、McGraw-Hill、Pearsonが各教科のiBooksテキストブックを販売開始した。

 Appleでは同日、Mac用の電子書籍オーサリングソフト「iBooks Author」も無料公開している。教師が同ソフトを使ってiBooksテキストブックを作成し、生徒のiPadで利用するといったことも可能になる。

米国で販売されているiBooksテキストブックの例。McGraw-Hillの「Algebra 1(Common Core Edition)」(14.99ドル)

 iBooksテキストブックでは、本文を指でなぞることで、蛍光ペンをひくように、該当部分に色をつけることができるハイライト機能がある。ハイライトした部分やメモなどはノートビューで閲覧可能。また、単語カードのようにカードとして自動的にまとめる機能もあり、カードを見ながら覚えたかどうかを確認するのに役立てられる。

 このほかAppleでは、大学の講義動画などの教育用コンテンツを無償提供している「iTunes U」のiOSアプリも公開した。カリキュラムの管理機能なども備えている。


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(永沢 茂)

2012/1/20 14:37