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米Google、都市部の完全な3D地図を年末までに公開

Android向けのオフライン地図も近く公開予定


 米Googleは6日、同社の地図サービスに関する発表を行い、その中で、多くの都市部地域で完全な3D地図を年末までに公開する予定であることを明らかにした。

 この3D地図では、目印となる一部の建物だけでなく、小さな建物や木々に至るまで、擬似的な形状ではない3Dで描かれている。完全に自動化された制作システムの開発によって可能になったとしている。

Googleが公開したデモンストレーション動画

 発表によると、Googleは多数の航空機を保有しており、航空機から4方向に向けて45度の角度の写真を地図地域内で十分に重なり合うように撮影するという。これらの画像の組み合わせから立体的な都市を浮かび上がらせると同時に、さまざまな角度から撮影された写真からピクセルごとの色を識別し、テクスチャーを貼り付けていく。これによって全自動でほぼ完全な3D地図の制作が可能になったとしている。Googleでは数年間この技術の開発を続けてきたという。

 デモンストレーションでは、まるで自家用ヘリコプターで街を遊覧しているような感覚で上空から地図を見ることが可能だ。

 Googleでは、年末までに約3億人の人口をカバーする都市部地域の3D地図を公開する予定だとしている。

 そのほかの発表として、オフラインでも使用できる「Google Maps for Android」を数週間以内に公開すると発表した。100カ国以上で、地図サービスをオフラインでも利用できるようになるとしている。

【追記 13:30】
 なお、グーグル日本法人によれば、日本の地図は対象外だという。これは、オフライン地図はGoogleが独自で作成した地図のみ対応するため。日本ではゼンリンの地図データを使用しているため、オフラインでは提供できないとしている。「海外旅行でポピュラーな場所は網羅している。旅行前に日本でキャッシュした上で海外で使って欲しい」としている。

 また、「ストリートビュー」作成のために、自動車や三輪車以外にも徒歩で撮影を行える機材を開発し、運用を開始したことも明らかにした。背中に背負ったバックパックに全機材が収納されており、自然豊かなグランドキャニオンなど、自動車や三輪車では入り込めなかった場所もストリートビューを撮影できるようにしたい考えだ。

 さらに地図の正確さを絶え間なく改善していくために、クラウドソーシングによる地図作成サービス「Map Maker」の利用地域を拡大したことも明らかにした。

バックパックタイプの「ストリートビュー」撮影機材(Google公式ブログより画像転載)

 Googleは発表の中で、同社の地図サービスを「あらゆるプラットフォーム」に対して提供していく考えを明確にした。発表では随所でiPadが使用されている。

 Googleの今回の地図サービスに関する発表会は、6月11日から開催される米Appleの開発者向けカンファレンス「WWDC 2012」を見据えたものと考えられている。AppleはGoogleの各種サービスからの離反が続いており、地図サービスも例外ではない。さらにAppleはさまざまな地図関連企業を買収しており、新しい地図サービスを発表するという噂もある。Googleの発表会には、これを牽制する意図があると憶測されている。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2012/6/7 11:30