Wi-Fiスポットの認定プログラム「Wi-Fi CERTIFIED Passpoint」


ケリー・デイヴィス フェルナー氏

 Wi-Fi Allianceは、Wi-Fiスポットでのシームレスな接続を実現する認定プログラム「Wi-Fi CERTIFIED Passpoint」の提供を開始した。

 Wi-Fi Allianceは、Wi-Fi機器のシームレスな接続性を実現し、Wi-Fi機器の普及促進目指す業界団体。Wi-Fi機器の認証や、相互接続テストのプログラム策定などを行っている。今回同協会では、Wi-Fiスポットを自動検出・接続する「Passpoint」の認定プログラムを発表した。

 アクセスポイント側と、ユーザーが利用するWi-Fi対応機器側の双方を対象としたプログラムとなる。ネットワークを検出・選択し、パスワード不要で接続できる。接続認証はWPA2のエンタープライズレベルに対応する。技術仕様としては、Wi-Fi Alliance Hotspot 2.0 Specificationで規定された内容がベースとなる。

 なお、リファレンスとなる最初の認定製品として、各社のWi-Fi製品も発表されている。ローミングやハンドオーバー、料金などについては認定プログラムには含まれず、サービスプロバイダー側で決定する。既存のWi-Fi製品もWPA2対応であればソフトウェアの更新でサポートできる。

 Wi-Fi Allianceのマーケティング ディレクターであるケリー・デイヴィス フェルナー氏は、「モバイルコネクティビティの需要が爆発的に増えており、Passpointはそれを支える要。我々が目指すシームレスコネクティビティのために、今回のテストプログラムは非常に大きな前進だ」と説明した。

 フェルナー氏は、各国で需要が期待されることをデータで示し、日本の品質の高いモバイル環境の中にあっても5割以上のニーズがあるとした。同氏によれば、日本ではNTTが、海外ではフランステレコムやブリティッシュテレコム(BT)、米CATVのComcastなどがPasspointへの対応を表明しているという。


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(津田 啓夢)

2012/6/26 17:38