Windows Server 2012のエディション構成は4つに、複雑な体系を整理
米Microsoftは5日(米国時間)、次期サーバーOS「Windows Server 2012」のエディション構成を発表した。「Standard」とその上位版「Datacenter」に加えて、中小企業向けの「Essentials」と「Foundation」を提供する。従来よりも数を絞り、わかりやすくした形だ。なお、個人向けブランドの「Windows Home Server」は提供を終了する。
Microsoftによれば、「Standard」「Datacenter」ともにプロセッサライセンスとCALが提供され、1つのプロセッサライセンスで2基までのCPUをカバーする。つまり、4基のCPUを搭載するサーバーでは、「Standard」「Datacenter」のいずれでも2プロセッサライセンスが必要となる。
またWindows Server 2012における「Standard」と「Datacenter」の違いは、実行可能な仮想インスタンス数のみとのこと。「Datacenter」では、そのライセンスが割り当てられた物理サーバーの仮想OS上に、追加でライセンスを購入することなく、無制限にWindows Server 2012の仮想インスタンスを動作させられる。一方「Standard」では、実行可能な仮想インスタンスが1ライセンスあたり2つまでに制限される。
従来のWindows Server 2008 R2における実行可能な仮想インスタンス数は、Datacenterが無制限、Enterprise(今回は存在しない)が4つ、Standardが1つとなっていた。
Windows Server 2012のエディション(Microsoftのウェブサイトより) |
「Essentials」は、中小企業向けに提供されるエディションで、25ユーザーまでの環境で利用できる。同エディションのFAQによれば、従来のWindows Home ServerはWindows Server 2012ではラインアップされず、DLNA対応やメディアストリーミングなどの機能は「Essentials」へ搭載されるという。
最後の「Foundation」は、15ユーザーまでが利用可能なOEM専用のエディション。現状と同様、廉価なサーバーにプリインストールして提供されるとみられる。
なおWindows Server 2012は現在RC(リリース候補)版が提供されており、クライアント向けのWindows 8と同時期に提供される見込み。Microsoftでは本年中のリリースとしているが、早ければ8月~9月にもRTM(製造工程向けリリース)になると予想されている。
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(石井 一志)
2012/7/6 12:21
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