ソニー、「So-net」のソネットエンタテインメントを完全子会社化


 ソニー株式会社は9日、ISP「So-net」を運営するソネットエンタテインメント株式会社(以下、ソネット)を完全子会社化するため、株式の公開買い付けを行うと発表した。

 ソニーは現在、ソネットの株式を子会社を含めて58.18%保有しているが、公開買い付けにより完全子会社化する。公開買い付けは8月10日から9月20日まで実施。普通株式1株につき56万7500円で買い付ける。買い付け予定数は10万7772株。予定数を買い付けた場合の総額は約611億円。

 ソニーでは、ソネットを完全子会社化する理由について、ソニーが有するハードウェアおよびコンテンツの魅力を高めるために、ネットワークサービスが欠かせない事業となっていると説明。ソネットとはこれまでもグループ会社として様々な連携を行なってきたが、よりスピーディーな事業展開を行なっていく上では、親子上場関係を解消することが必要だとして、ソニーがソネットを完全子会社化することで合意に至ったとしている。

 ソニーでは、当面はソネットを独立の事業体として維持しつつ、完全子会社化を機に日本およびアジアにおけるソニーグループのネットワークサービス事業の核の1つと位置付け、ネットワークサービスプラットフォームの国内およびアジア展開を推進していくように、今後さらに検討を進めていくとしている。

 ソネットエンタテインメントは、1995年11月に設立され、1996年1月にインターネット接続サービスを開始。2005年12月に東証マザーズに上場し、2006年10月に「ソニーコミュニケーションネットワーク株式会社」から現社名に変更。2009年1月に東証マザーズから東証一部に市場を変更した。


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(三柳 英樹)

2012/8/9 16:42