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Google、オリジナル版「YouTube」アプリをiPhoneなどに配信


 Googleは、iOS向けの動画アプリ「YouTube」を公開した。App Storeから無料でダウンロードできる。YouTubeのエンジニアが開発した初のiOS向けアプリとなる。

 現在iOSにプリセットされている「YouTube」は、ライセンス契約を結んだアップルによって2007年より提供されており、Androidやパソコン向けなどに提供されているYouTubeとは機能やコンテンツも異なる。今回、この5年のライセンス契約が終了し、YouTubeのエンジニアによるアプリがiOSでも提供されることになる。

 なお、これまで提供されてきたアプリとは別の「YouTube」アプリとなるため、削除しなければ2つのYouTubeアプリが共存する。WebサイトのリンクなどからYouTubeアプリが呼び出された場合、新旧どちらのアプリを利用するか利用者側で選択する。

 公開されたばかりの「YouTube」アプリでは、これまでiOS版では閲覧できなかった音楽クリップなどが視聴できる。具体的には、音楽ビデオ配信の「VEVO」やソニーミュージックジャパンのコンテンツや、放送局がアップロードした番組などが視聴できるようになる。

 アプリはAndroid版に近い機能を有し、チャンネルガイド機能や検索機能、FacebookやTwitterなどとの連携機能も用意される。また、「あとでみる」といったチェックも可能。

一貫したユーザー体験を提供するYouTube

アダム・スミス氏

 9月11日、GoogleのYouTube プロダクト アジア太平洋統括本部長のアダム・スミス氏が新生「YouTube」について説明した。

 スミス氏は、「YouTubeがあれば誰でもグローバルに届けられる」と話し、王族の結婚式のストリーミング動画が188カ国で合計7200万回再生されたことや、きゃりーぱみゅぱみゅの「PONPONPON」が3300万回再生され、その多くが日本以外からのアクセスだったとした。

 現在YouTubeは、7億を超える端末で利用されているという。2012年の始め、モバイル環境でYouTubeを利用するユーザーは、1日あたり6億人だったが、9月には10億人にまで拡大した。

 また、世界市場ではモバイルによるYouTubeの利用は20%程度だが、こと日本に限って言えばモバイルでの利用は全体の50%を超える。スミス氏によると、これは世界最高の割合だという。

 YouTubeではコンテンツと機能を拡充しながら、マルチデバイス化を進めており、パソコンでもモバイルでも一貫した“ユーザー体験”の提供を目指している。Android向けのYouTubeアプリはこの戦略に沿ってモバイル向けに拡充されてきたが、iOS版は2007年の提供以降、大きな機能追加などはなかった。

 一環したユーザー体験を提供したいYouTubeチームにとって、自ら手がけたiOS版アプリは待望の製品かもしれない。しかしその一方、ライセンス契約終了によって、iPhoneなどiOSの新しいバーンジョンには、YouTubeアプリがプリセットされなくなるかもしれず、一部でそういった報道もなされている。

 スミス氏に次期OSへのプリセット有無の影響を問うと、プリセットの有無については明言を避けたが、「YouTubeの体験は新しいiOSにフル体験をもたらす。iOS版はAndroidアプリを上回る形でバランスをみながら提供したい。App Storeからダウンロードして欲しい」などと話した。


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(津田 啓夢)

2012/9/11 19:18