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「ニコニコ超会議2」開催概要を発表、特別協賛スポンサーは任天堂
(2012/12/7 11:00)
株式会社ドワンゴと株式会社ニワンゴは6日、2013年4月27日~28日に千葉県の幕張メッセで開催する「ニコニコ超会議2」の開催概要と協賛企業を発表した。
「ニコニコ超会議」は、「ニコニコ動画のすべて(だいたい)を地上に再現する」をコンセプトに、2012年4月に幕張メッセで開催された巨大イベント。2日間でのべ9万2384人が来場、会場からの公式生放送の視聴者は347万766人に上った。一方、イベント開催により赤字額は約4億7000万円に達したことから、ニコニコ超会議2では「聞けば誰でも知っている企業スポンサー」などの協賛を得て、赤字額を抑えていくことを表明していた。
東京・六本木のニコファーレで行われた発表会の冒頭には、協賛企業を次々に紹介していく映像が上映された。その映像の最後に「特別協賛」としてスクリーンに大きく映しだされたのは任天堂のロゴ。発表会に参加した来場者から大きな歓声が挙がる中、任天堂株式会社の岩田聡代表取締役社長がステージに登場した。
岩田氏は、「任天堂は昨年から、インターネットの中継を使ってユーザーに直接メッセージを届ける活動を積極的に実施している。昨年9月の『ニンテンドー3DSカンファレンス』や、定期的に実施している『Nintendo Direct』はニコニコ生放送でも配信し、たくさんの声援やコメントをいただいている。これもご覧いただいている皆さんあってのこと。たいへん感謝している」とお礼を述べ、「そのニコニコ動画の視聴者への感謝の気持ちとして、ニコニコ超会議の発展に任天堂も微力ながらお役に立てればと考えた」として、ニコニコ超会議2に協賛することを決めたと説明。「特別協賛というたいへん大層な位置付けですが、ニコニコ超会議を任天堂色に染めようなどとはまったく思っていませんので、どうぞご安心ください。皆さんのやりたいようにやっていただくのがニコニコだと思っています」と語り、来場者の大きな拍手を集めた。
続いてステージに登場したドワンゴ会長の川上量生氏と取締役の夏野剛氏は、「我々もびっくりしました」「ドワンゴの社員は京都に足を向けて寝られません」「とはいえ、岩田さんの言うようにユーザーさんは気にせず楽しんでください」などとコメント。「特別協賛」という位置付けは他のスポンサー企業に比べて金額も高く、「もちろんこちらからお願いしたのだが、正直驚いています」と語る川上氏は、「これで赤字も減るかな」という夏野氏の問いかけに、「トントンを目指します」と決意を表明した。現時点では「赤字は1億円以内に収める」というのが川上氏の公約だという。
特別協賛の任天堂のほか、現在決定している協賛・出展企業として発表されたのは、カラオケの鉄人、シルバースタージャパン、ローソン、アニプレックス、あるあるCity、SBS ARTECH、大塚食品、角川グループ、KYORAKU/吉本、グッドスマイルカンパニー、JOYSOUND、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)、デジクラフト、肉の万世、日本マイクロソフト、VOCALOID STORE、VOCALOID RECORDS、マルハンチャンネル、ヤフー、ヤマハ、ユーマ、吉本興業、LIVE DAMの計24社。夏野氏は「任天堂、SCE、マイクロソフトの3社が揃うのは東京ゲームショウでもないこと」とアピール。さらに、経済産業省が後援となることも発表した。
このほか、ニコニコ超会議2の内容では、ユーザー参加型の展示・即売会「THE VOC@LOID 超 M@STER 24」「痛Gふぇすた出張編」「第4回ニコニコ学会βシンポジウム」「博麗神社 例大祭」「ニコつく3」「超文学フリマ」が併催イベントとして開催されることを発表。会場で夕方から行われるライブイベント「ニコニコ超パーティーII」の出演者第1弾や、指定した特定ジャンルの投稿動画から選定する形で行う一般からの出演者募集企画、前回も実施した会場での結婚式を挙げるカップルを1組限定で募集することなどを発表した。開催企画は今後も順次発表していく。
会場への交通手段としては、全国12都市から出発する「ニコニコ超バスツアー」や、貸切列車による鉄道ツアー「ニコニコ超会議号」を運行することを発表。鉄道ツアーは前回と同様に向谷実氏のプロデュースによるもので、「前回はブルートレインだったので、次は別の趣向でやりたいと話している」ということだが、詳細は後日発表としている。
ニコニコ超会議2の入場券についても、12月6日からローソンチケットで、12月20日からアニメイトで先行発売し、2013年1月15日から各プレイガイドや店舗で一般発売することを発表。ユーザーが印刷したQRコードで入場できる「QR入場券」も発売する。入場券は、1日券が前売1500円、当日2000円。2日間の通し券が前売のみで2500円。
また、前回のニコニコ超会議では入場が長蛇の列となったことから、一般の入場口とは別の「優先入場口」から入場できる「優先入場券」を数量限定で用意したことを発表。優先入場券も前売り1日券と同額の1500円だが、通常の1日券は開催日のどちらでも使えるのに対して、優先入場券は指定日のみ有効という違いがある。
という優先入場券の内容をニワンゴの杉本誠司社長が発表したところで、川上氏が「ダメだよ、通し券を優遇しないと」と企画にダメ出し。杉本氏が内容を再考するという、ステージ上で“社内会議”が始まる一幕もあった。夏野氏は「会議はだいたいいつもこんな感じです」と内情を打ち明け、川上氏の「通し券は優先入場券にすればいいじゃん」という一声により、2日間の通し券も優先入場券扱いにすることが急遽決定された。