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警視庁などが遠隔操作ウイルス事件のFacebookページ開設、情報提供呼び掛け

 警視庁などで構成する「遠隔操作ウイルス事件合同捜査本部」が21日、公式Facebookページを開設したと発表した。同事件の「真犯人」の検挙をミッションとして掲げている。

 合同捜査本部は今月12日、事件の経緯や犯人の特徴などを公開し、報奨金300万円を設定して一般からの情報提供の受付を開始していた。今回開設したFacebookページでも同様の情報を掲載している。

 なお、Facebookページではコメントを受け付けておらず、真犯人に関する情報提供の受付もFacebook経由では行っていない。情報提供の窓口は従来通り、警視庁のウェブサイトやメール、電話などとなっている。

遠隔操作ウイルス事件合同捜査本部の公式Facebookページ

 あわせて21日には、警視庁のウェブサイトに開設していた遠隔操作ウイルス事件のページに公開情報を追加した。事件の経緯や犯人の特徴に加え、「犯行時間帯」「犯行予告」「犯行声明」「ウイルス情報」という項目で詳しい情報を公開した。

 「犯行時間帯」では、遠隔操作ウイルス「iesys.exe」に感染したPCが遠隔操作されて犯行予告が投稿されたり、犯行声明のメールが送信された曜日・時間帯を表にまとめている。「ほとんどの犯行が平日、特に月曜日と水曜日の昼間帯に集中して敢行されており、この時間帯に自宅や会社などでコンピュータを使用することができる生活をしていると思われます」「逆に、週末は、主だった動きが見られないことから、週末(土曜日及び日曜日)にはコンピュータをほとんど使用しない生活環境にあると思われます」と説明している。

 「犯行予告」では、6月29日から9月10日までに行われた7件の犯行予告の一部について、その文言を公開。「これらの言葉遣いや言い回しを使う者を知っている」「事件について噂話を聞いた」など、どんな些細なことでもかまわないので情報を寄せて欲しいとしている。

 「犯行声明」では、犯人と名乗る人物が10月9日と11月13日、東京都内の弁護士事務所宛に送信してきたメールのそれぞれの文面と、2通目については「魔法少女まどか☆マギカ」のねんどろいどや「神奈川新聞」の11月13日付朝刊などが写った添付画像を公開。「同じような表現を用いて文章を書く人を知っている」「このメールを送信した者を知っている」などの情報を求めている。

 「ウイルス情報」では、iesys.exeが遠隔の犯人から受け取るコマンド、iesys.exeのクラス名および関数名、iesys.exeのフォームを公開。「このような特徴を持つウイルスを過去に作成した人や団体を知っている」「このウイルスを作成した者を知っている」などの情報を求めている。

(永沢 茂)