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FacebookなどのSNSが自制心に悪影響、体重も増加か?〜米研究者が論文を出版

 FacebookなどのSNSが、ユーザーの自尊心と自制心に影響を与える可能性があるとの研究論文が公開された。研究者らは「ソーシャルネットワークの利用が自制心に影響を与える可能性があることを示した初の論文」としている。

 研究を行ったのは、University of Pittsburghの経営学助教授のAndrew T. Stephen氏と、Columbia Business Schoolのマーケティング担当助教授のKeith Wilcox氏だ。

 研究では、ソーシャルネットワーク内の友人と密接な関係にある場合に、友人らの投稿への反応によって自尊心の高まりが得られる一方で、同時に自制心の低下が見られることを示したとしている。自制心の低下は体重増加、クレジットカードの債務増加といった傾向に見られている。

 研究対象となったのは、1000人以上の米国内Facebookユーザーで、5つの実験を元に46ページの論文としてまとめられている。

 研究では、Facebook内の友人との親密度を測定後、親密度が強いほど自尊心の増加が観察された。その後にFacebookと他のサイトを見た後に生ずる自制心の変化を観察した。FacebookとCNNのニュース記事を読むグループに分け、それぞれに読後にグラノーラバーとチョコレートチップクッキーを勧めると、Facebookユーザーの方がクッキーを選択する割合が高かった。一般的にはグラノーラバーの方が健康によいとされている。

 また、Facebookと芸能ニュースサイトTMZ.comを比較し、読後にパズルを解かせると、Facebookユーザーの方がパズルを解けずに投げ出す割合が多かった。

 さらに、インターネット上でフィールド調査が行われ、ソーシャルネットワークの利用と、自制心低下の関連性が調査された。そこでは身長と体重、保有するクレジットカードの数と債務、オフラインでの友達の数等が調査され、結果としてソーシャルネットワーク利用の多さと、体重、食生活、クレジットカード債務の多寡に関連性があることが判明したとしている。

 この論文「Are Close Friends the Enemy? Online Social Networks, Self-Esteem, and Self-Control」は2012年11月にインターネット上で出版され、「Journal of Consumer Research」2013年6月号印刷版に出版される予定だ。

(青木 大我 taiga@scientist.com)