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米Amazon、「Send to Kindle」ボタンをウェブサイトやブログ用に公開

Kindleがウェブサイトの閲覧端末に

 米Amazonは20日、ウェブサイトやブログに利用できる「Send to Kindle」ボタンを公開した。

 「Send to Kindle」ボタンは、ウェブサイトやWordPressブログのプラグインとして無料で利用できる。Amazonによれば、すでに米大手新聞「Washington Post」、大手雑誌「Time」、著名ブログ「Boing Boing」がこのボタンの採用を決めている。

 利用者はサイトのボタンをクリックすると、記事のコンテンツ部分だけを自分のKindleに送信し、後でじっくり読むことができる。一度に複数のKindle端末や、iPad/iPhone/AndroidのKindleアプリに送信できる。

 同様の機能を提供するものとして、すでにPocketやInstapaperといったアプリやサービスが存在しており、「Send to Kindle」はこれらの機能と一部競合することになる。

 「Send to Kindle」ボタンはウェブサイトのデザインに合うようカスタマイズできる。Kindleに送信される内容は、コンテンツのみになるように設定し、記事が複数ページにまたがるページネーションにも対応する。米Amazonで「Periodicals」という雑誌形式で新聞、雑誌、ブログを販売している場合、その紹介リンクをコンテンツに含めることもできる。

 Amazonではこのボタンの用途として「あなたの目を引いたウェブサイトやブログを後で探し回る必要はありません。Kindleを開けば、あなたが送信したすべてのコンテンツがすぐそこにあるのです。「Send to Kindle」ボタンは、仕事や業務プロジェクト、学校の課題、趣味などでウェブからコンテンツを収集したい人のためにも素晴らしい機能となります」と説明している。

 Amazonは、Kindleを電子書籍リーダー以外の用途に利用できるよう着々と地盤を拡大し続けている。昨年にはGoogle Chromeの拡張機能としてSend to Kindleボタンを公開し、その後Firefoxにも対応した。Android端末やWindows/Mac用のソフトウェアとアプリも公開し、テキストやワード文書やPDFなどのドキュメントをアプリにドラッグアンドドロップするだけでKindleに送信できるようにした。また、当初からメールでドキュメントを送信する方法も用意している。

(青木 大我 taiga@scientist.com)