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ホーム画面をFacebookに変えるAndroidスキン「Facebook Home」発表

プリインストールしたスマートフォン「HTC First」も同時発表

「Facebook Home」をプリインストールしたスマートフォン「HTC First」

 米Facebookは4日、Androidスマートフォン/タブレット端末のホーム/ロック画面をFacebookに変更するいわゆるスキン、「Facebook Home」と、「Facebook Home」をプリインストールしたスマートフォン「HTC First」を発表した。

 Facebook Homeは、米国内で4月12日からGoogleプレイにて提供を開始する。他の国では「その直後」から利用できるとしている。

 また、HTC Firstは、米大手携帯キャリアAT&Tが99.99ドルの2年契約で4月12日から販売予定で、現在予約受付中。英国ではEE、フランスではOrangeが独占提供し、夏に発売予定だが、価格、発売時期は未定。

 Facebookはプレスリリースで「Homeは、電話またはオペレーティングシステムではなく、単なるアプリ以上のものです。Homeは、アプリではなく、人を通して世界を見ることができる全く新しい体験です」と説明した。

 この発表によって、これまで噂のあった「Facebookスマートフォン」や「Facebook OS」の開発が否定されたことになる。同時に、FacebookがAndroidを基盤にしたユーザーインターフェイスを開発していたことが明らかになった。

 Facebook Homeをインストールすると、ホーム画面またはロック画面そのものがFacebookとなる。つまり、スリープ解除または電源を入れると同時に、Facebook友達が投稿した写真が次々に表示される。これは「カバーフィード」と呼ばれる。この画面を左右にスワイプすると、写真や近況アップデートが流れていく。その画面をダブルタップすると「いいね!」やコメントができる。

 最新のお知らせもホーム画面に大きく見やすく表示される。そして「チャットヘッド」と呼ばれる機能により、画面上部に友達の顔写真が表示され、タップするとすぐにFacebookメッセージやSMSの送受信が可能。他のアプリを使用中でもチャットの開始、継続ができる。

 また、自分の顔アイコンが画面下に表示されており、そこから1番最近に使ったアプリを即起動できるだけでなく、タップすればアプリランチャーが表示され、頻繁に使うアプリを登録しておくことで起動が簡単になる。

 Facebookは日本語による解説ページもすでに用意しており、Facebook Home対応端末としてHTC OneおよびOne シリーズ、Samsung Galaxy Note II/Galaxy IIIなどが挙げられている。ただし、対応端末の日本国内向け仕様でも利用できるかなどの詳細についてはまだ明らかになっていない。

 Facebook Homeに最適化されたスマートフォン「HTC First」は、米国内で発売される。「HTC First」はLTEに対応し、4.3型ディスプレイを内蔵する。OSはAndroid 4.1を採用し、Qualcomm Snapdragon 400 1.4GHzデュアルコアCPU、16GBのストレージ、500万画素のメインカメラと160万画素のインカメラを搭載する。重量は約123.9g。現時点では、「HTC First」の米国以外での発売予定については発表されていない。

 Facebookでは、スマートフォンなどにFacebook Homeをプリインストールした形で販売したい考えで、「Facebook Home Program」を各社と締結し、その第1弾がHTCとAT&Tであると説明している。今後、HTC以外の端末メーカーが参入するかどうかが注目される。

米国で発売されるFacebook Homeをプリインストールしたスマートフォン「HTC First」。日本での発売予定は明らかにされていない

(青木 大我 taiga@scientist.com)