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アプリによる位置情報取得「常に承諾」が1割、「内容で判断」は半数

 株式会社ジャストシステムは9日、スマートフォンと位置情報に関する調査結果を発表した。調査は4月26日から28日まで、同社のネットリサーチサービス「Fastask」を通じて、東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県に住むスマートフォン利用者1500人を対象に実施したもの。

 それによれば、スマートフォンのアプリが位置情報の取得を求めてきた際、「どのアプリでも抵抗なく承諾し、常時オンにする」人は11.5%に上ることがわかった。その一方、「内容に応じて、オン/オフを使い分ける」人は56.5%、「承諾せず、アプリを削除する」人は8.1%だった。

 オン/オフを使い分けると答えた人に対して設定をオンにするアプリを聞いたところ、半数以上が「地図」「乗換・ルート案内」「天気」を挙げていた。これに対して、「SNS・コミュニケーションアプリ」(13.7%)や「ゲームアプリ」(7.5%)は少なく、「位置情報と関連性が低いと思われるアプリでは抵抗がある」(ジャストシステム)とみている。

チェックインで「普段行かない場所にいることをアピールしたい」人は半数

 スマートフォンで撮影した写真に、位置情報を付けられることを知っていて、設定で常時オフにしているという人は全体の30.9%。「オフにしているが、必要に応じてオンにする」人も23.3%に上り、「セキュリティ上の意識から基本オフを選択している人が多い」(ジャストシステム)。

 FacebookやTwitter、LINEなどのSNS利用者のうち、位置情報を付けて情報発信(ツイート、チェックインなど)する目的を聞いたところ、50.6%が「普段なかなか行かない場所に自分がいることをアピールしたい」と回答。アピールしたい場所では「旅行の目的地(国内)」が71.4%で最も多く、「遊園地」が38.9%、「レストラン」が38.3%と続いた。

 また、位置情報をもとにクーポンが配信されるアプリを利用したことがあるという人は全体の21.6%。そのうち、41.8%は実際にクーポン対象商品を購入したことがあると答えた。

 位置情報で最も不安な点としては、「自宅が特定されないか」が22.2%で最も多く、続いて「匿名で情報発信しているが個人が特定されないか」が19.3%、「ダウンロードしたアプリが勝手に記録していないか」が18.6%となった。「不安に思うことはない」という人は13.5%で、中でも20代は20.7%と他の世代に比べて突出して高かったという。

(増田 覚)