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中国国内で日本アニメの海賊版サイトを運営していた男性に対し有罪判決、懲役2年3カ月・罰金1万5000人民元(約31万円)

「櫻花動漫」のサイト画面(一部画像加工済み、CODAの発表より)

 中国国内向けに日本アニメの海賊版サイト「櫻花動漫 imomoe.ai」を運営し、2023年10月14日に中国四川省成都市公安局に刑事摘発された男性に、著作権侵害罪と私文書偽造罪で併せて懲役2年3カ月、罰金1万5千人民元(約31万円)の有罪判決が確定した。一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)が発表した。

 「櫻花動漫」は中国語で運営され、掲載されたコンテンツの多くは中国語字幕が付けられた日本アニメ作品だった。2017年から2021年までの間、複数回にわたりドメインを変更しながら、営利目的で運営されていた。サイトには2100作品(3万話)以上のアニメなどが権利者に無断で配信されていたという。

 本件は、中国の大手映像配信プラットフォームの運営会社である2社が、日本の権利者から正規ライセンスを受けて配信していた日本アニメ約180作品(約2000話)について、「櫻花動漫」によって無断で配信されているとして、2021年8月に公安局に刑事告発を行ったもの。2社は2018年9月18日以降、同サイトの運営者に対して繰り返し削除要請を行ってきたが、運営者は削除に応じなかったという。また、2社は被害状況を踏まえ、中国当局に対し3回にわたり行政処罰の申立てを行っており、これを受理した中国行政機関によりさまざまな措置が取られていたが、男性はその後も運営を継続していたという。

 2024年12月13日に開かれた第一審裁判において、四川省成都市天府新区人民法院は、著作権侵害罪で懲役2年、罰金1万人民元、私文書偽造罪で懲役7カ月、罰金5000人民元、併せて懲役2年3カ月、罰金1万5000人民元(約31万円)の有罪判決を言い渡した。男性は上訴したが、2025年7月4日、成都市中級人民法院で開かれた二審において、一審の判決が維持され、有罪判決が確定した。