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米OUYA、Androidベースのゲームコンソール初出荷日は6月25日

〜著名VCらが1500万ドルを出資し注目

 米OUYAは9日、著名ベンチャーキャピタルなどから合計1500万ドルの出資を受け、6月25日に注目のゲーム機販売を開始することを発表した。

 OUYAはAndroidをベースに、NVIDIA Tegra 3プロセッサを搭載したハードウェアゲームコンソールだ。クラウドファンディングのKickstarterで多額の資金調達に成功し、多くのゲーム開発者の支持を受けたことから、一気に注目を集めた。Microsoft、任天堂、ソニーなど大手ゲームコンソール機メーカーと対抗できる存在になれるかどうか、話題となっている。

 今回出資したのは、著名ベンチャーキャピタルのKleiner Perkins Caufield & Byers(KPCB)や、Mayfield Fund、NVIDIA、Shasta Ventures、Occam Partnersである。KPCBは米Googleや米Amazon、ゲーム業界ではElectroic Artsに初期投資したことでも知られる。

 この出資に伴い、KPCBゼネラルパートナーであるBing Gordon氏がOUYAの取締役に就任する。Gordon氏はElectronic Artsにてチーフクリエイティブオフィサーだった経歴があり、OUYA創業者でCEOのJulie Uhrman氏もまたゲーム業界の古参だ。両者とも業界に通じていることが大きな強みになると期待されている。

 ハードウェアゲームコンソールとしては、OUYAはAndroidをベースにし、3Dゲームを1080p HD画質でプレイできる。すべてのゲームはオンラインマーケットで配布され、無料または無料で試せる「Free to Play」が義務付けられており、その上で開発者は課金することになる。現時点でコンソール本体価格は99.99ドル、コントローラーは49.99ドルだ。Androidを中心としたオープンな開発プラットフォームが、これまでのクローズドなコンソール機のゲーム開発とは大きく異なっており、開発者にとっての魅力となっている。

 現時点でKickstarterの出資者に対しては、プレビュープログラムとしてコンソールが提供されている。6月25日には米国、カナダ、英国にてリテール販売が開始される予定だ。

 新しいゲームコンソール機を作るというアイデアは当初受け入れられなかった。しかしKickstarterで約100万ドルの資金集めを目指したところ、8600万ドルを集めることに成功した。これはKickstarterの記録であり、多くのゲームプレイヤーやゲーム開発者が注目していることが衆目を集めた。今回のKPCBなどによる出資額が初期投資としては比較的多額であることは、このKickstarterでの人気が影響しているものと考えられる。

 OUYAのゲーム開発者の登録数は1万2000人を超えており、その中には個人開発者にとどまらず、Square Enix、Double Fine Productions、Tripwire Interactive、Vlambeer、Kim Swift's Airtight Games、Mighty Rabbit Studios、nWay、Polytron Corporationなどのゲームメーカーが含まれている。

 Android搭載のゲームコンソールを開発することは比較的容易なことだ。しかし魅力ある開発者コミュニティを作ることは決して簡単なことではない。OUYAが注目を集めているのはこのコミュニティであり、その発展が成功には不可欠だと考えられている。

 OUYA取締役に就任したBing Gordon氏は、「OUYAのオープンソースプラットフォームは、名声を確立したゲームクリエイターにも進行の独立したゲームクリエイターにもゲーマーにも同じ新しい世界を創造します。テレビでしか決して経験できないタイプのゲームがあります。OUYAは真正面からリビングルームのゲームを復活させることに焦点を当てています。OUYAによって、ゲーム開発者は最もクリエイティブなアイデアを発揮できるようになり、新しい種類の体験を渇望しているゲーマーを満足させることでしょう」とコメントしている。

(青木 大我 taiga@scientist.com)