ニュース

KDDIとラック、セキュリティ事業拡大に向け資本業務提携を強化

 KDDI株式会社と株式会社ラックは9日、両社の事業拡大に向けた業務提携および資本提携の強化について合意したと発表した。KDDIでは、ラックの大株主である有限会社コスモスの取得を通じてラック株式を間接取得。ラックに対する出資比率を31.1%(間接保有分含む)とする。

 KDDIは2007年11月、ラックとセキュリティソリューション分野での業務提携および資本提携を開始し、ラックの提供するセキュリティサービスに関する営業協力や、共同での新サービス開発などを行ってきた。

 KDDIでは、ネットワークやクラウドなどのインフラや、スマートフォンなどのデバイスが社会において不可欠な基盤となり、急速に浸透してきている中、情報セキュリティに対する脅威も増大しており、通信事業者としてインフラなどを提供しているKDDIも、安全な環境の提供を強化することが急務になっていると説明。KDDIとラックのそれぞれが強みを有する分野で両者の競争力を強化し、顧客に最適なサービスを提供するため、さらなる提携関係の強化を図るとしている。

 新たな業務提携内容としては、KDDIが提供するクラウド、ネットワーク、モバイルなどのサービスへセキュリティサービスの組み込みを行い、セキュリティ運用を含めてワンストップで提供する。また、KDDIとラックでは、SOC(Security Operation Center)事業の強化・拡充、新サービスの開発・提供(社内セキュリティ監視サービスなど)、セキュリティに対するサポート、コンサルティングサービスの拡充などを展開していく。

(三柳 英樹)