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米Microsoft、アカウントセキュリティを数日以内に強化

~最近のアクティビティ、リカバリーコード、セキュリティ通知オプション選択機能を追加へ

 米Microsoftは9日、Microsoftアカウントのセキュリティを強化するため、新機能を3つ追加することを発表した。数日以内に利用可能になる予定だ。

 Microsoftアカウントは7億人が利用しており、2012年4月に2段階認証が導入されている。今回追加された新機能は、最近のアクティビティを表示する画面、リカバリーコードの設定、セキュリティ通知オプションの選択オプションの3つだ。

最近のアクティビティ履歴表示画面

 最近のアクティビティ履歴は、Microsoftアカウントの管理画面から閲覧できる。最近そのアカウントで行われたサインイン履歴やアクティビティがダッシュボード形式に一覧表示される。サインイン時間などの基本情報に加え、すべてのアクティビティで使用されたIPアドレスとPCや端末、OS、ブラウザ、使用したアプリの種類も表示される。また、サインインした場所がBingマップ上に表示される。

 見覚えのない疑わしい行動を見つけた場合には、そこに表示されている「これは私ではありません」ボタンをクリックし、Microsoftに情報提供できる。すると、パスワード変更やセキュリティ情報のアップデートなどの確認を行うよう数ステップの情報更新を行うよう促される。さらにこの情報がMicrosoftのセキュリティ強化にも利用される。

 逆に、一見Microsoftからは疑わしいと思われるアクティビティであっても、そうではない場合もある。出張などで出先からアクセスする場合などだ。この場合、「これは私です」ボタンをクリックすると、Microsoftは将来あなたがサインインするかもしれない場所の一覧にその場所を追加でき、より正確に怪しげなアクティビティを発見できるようになる。

 新たに提供されるリカバリーコードは、アカウントにアクセスできなくなってしまった場合の最終手段となる。2段階認証手続きを行っていない場合でもリカバリーコートは利用できるが、当然ながら2段階認証の利用が推奨されている。

 リカバリーコードは家のスペアキーに例えられており、安全な場所に保管することが強く勧められている。リカバリーコートは同時に1つしか持つことができず、新しいコードが発行されるとそれ以前に発行されたものは無効となる。

 さらに、セキュリティ通知方法の選択ができるようになった。セキュリティ通知の内容としては、パスワードリセットの通知などが含まれる。セキュリティ通知を行うメールアドレスやSMSをチェックボックスで選択でき、犯罪者に不必要な隙を与えないで済むことになる。

 Microsoftアカウントの使用頻度は増加する一方だ。これまでのSkyDrive、Outlook.com、XBOXやWindows Phoneだけでなく、Windows 8/8.1でもメインログインとして利用できるようになっている。それだけに、新しいセキュリティの機能を積極的に利用し、できるだけしっかりとした管理を心がけたいところだ。

(青木 大我 taiga@scientist.com)