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中国のネットユーザーは6億1800万人〜マイクロブログ「微博」利用者は減少

 中国ネットワークインフォメーションセンター(CNNIC)は16日、2013年末における中国のインターネット利用状況をまとめた「第33次中国互換網発展状況統計報告」を発表した。

 中国における2013年末時点のインターネット利用者は6億1800万人で、年間で5358万人、半年間で2700万人増加した。総人口に対するインターネット利用者率は45.8%。利用者の増加は昨年までと比べ緩やかとなった。

 地域別では北京市の普及率が最も高く、利用者数は1556万(人口の75.2%)、続いて上海市が1683万人(70.7%)、広東省、福建省、天津市、浙江省で利用率が6割台と続く。一方、チベット自治区や四川省や雲南省など内陸では利用者は増えているものの利用率は3割台に止まる。農村部の利用者は1億7700万人で、利用率は28.6%。企業でのネット利用は社員7人以下の小企業で83.5%、それ以上で9割以上に。その多くがADSLなどブロードバンドを利用している。

インターネットユーザーの利用者数の推移
農村でのインターネット普及率とその背景。青は都市部のネット普及率、赤は農村部の同普及率、緑は農村部が全人口に占める割合

 大きく伸びたのがスマートフォンなどを利用したモバイルインターネット利用者数だ。利用者数は5億人で、年間で8009万人、半年間で3600万人増加した。インターネットを利用するデバイスは、デスクトップPC利用者が全体の69.7%、ノートPCが44.1%、スマートフォンや携帯電話が81.0%でPCは減少、携帯電話が伸びた。

 2013年にインターネットユーザーとなった人々の利用デバイス(複数回答可)は、携帯電話・スマートフォンが73.3%、デスクトップPCが28.7%、ノートPCが16.9%とモバイルでの利用率が高い。なお情報産業省にあたる工業和信息化部によると、11月の時点で3G契約数は3億8600万で、昨年末から1億5407万増と急激に普及している。携帯電話の契約数は12億2329万。

 インターネット利用者の性別比は、男性が56.0%、女性が44.0%。年齢では10代が24.1%、20代が31.2%、30代が23.9%と多く、40代は12.1%、50代は5.1%、60代は1.9%、10才未満は1.9%で、以前と比べてもほとんど変化はない。学生は全体の25.5%。

 収入別では、月収2000〜5000元(約3万4000〜8万5000円)に利用者が集中する一方、0〜500元(約8500円以下)の利用者も全体の20.8%を占めた。

 1週間のインターネット利用時間は25時間で、昨年以前の調査と比べても、モバイルの利用者増の影響で5時間以上増えている。スマートフォンなどの利用によりアクセス頻度が上がり、トータルで長時間となっているためと分析している。モバイルでの利用に限定すれば「1日数回ブラウザーを立ち上げる」というモバイルユーザーが、モバイルユーザー全体の63.3%を占めた。

所得別インターネットユーザー
年齢別インターネットユーザー
スマートフォン・携帯電話などモバイルインターネットユーザーの利用者数の推移
1度のブラウザアプリ起動ごとに利用する時間

 IPv4アドレス数は微減の3億3039万件。IPv6アドレスブロック数は、/32で1万6670ブロック(前年比33.0%増)。ドメイン数は1844万(同37.5%増)、うちcnドメイン数は1082万件(同44.2%増)。サイト数は320万(同19.4%増)、うちCNドメインのサイトは131万(同26.5%)。海外バックボーンの総容量は前年比79.3%増の3,406,824Mbps。キャリア別では中国電信(China Telecom)が2,190,878Mbps、中国聯通(China Unicom)が850,215Mbps、中国移動(China Mobile)が287,629Mbpsとなっている。

バックボーン容量の推移

「微博」利用者9%減〜コミュニケーションサービスの利用者が減少

 インターネット利用者の利用用途を多い順から挙げると、8割を超えたのが「チャット(5億3215万人、利用率は86.2%)」。続いて3分の2を超えたのが「ニュース(4億9132万人、同79.60%)」「情報検索(4億8966万人、同79.3%)」「音楽視聴(4億5312万人、同73.4%)」「ブログ(4億3658万人、同70.7%)、「動画視聴(4億2820万人、同69.3%)」となった。

 6位以後は利用率が利用者全体4〜5割のサービスが続き、6位から順に、「オンラインゲーム(3億3803万人、同54.7%)」「オンラインショッピング(3億189万人、同45.9%)」「微博・マイクロブログ(2億8078万人、同45.5%)」「SNS(2億7769万人、同45.0%)」「ネット小説(2億7441万、44.4%)」「オンラインペイメント(2億6020万人、同42.1%)」「メール(2億5921万人、同42.0%)」「オンラインバンキング(2億5006万人、同40.5%)」となっている。

 3割未満のサービスを見ると、「オンライン旅行予約(1億8077万、同29.3%)」「クーポンサイト(1億4067万、22.8%)」は比較的新しいサービスのため利用率は3割未満に留まるが、大きく伸びている分野だ。逆に、「掲示板・BBS(1億2046万、26.5%)」は前年よりも利用者が減っている。

 利用者増の目立つサービスを上から上げると、前年比68.9%増の「クーポンサイト」、同61.9%増の「オンライン旅行予約」、同24.7%増となった「オンラインショッピング」を筆頭に、「オンラインペイメント(同17.9%増)」「ネット小説(同17.6%増)」「ブログ(同17.0%増)」「動画視聴(同15.2%増)」「オンラインバンキング(同12.9%増)」。

 一方で、「掲示板・BBS」が前年比19.3%減、「微博」が同9.0%減となるなど、一部のコミュニケーション系サービスでの利用者減少が見られた。利用者減少は株バブル崩壊時にオンライントレーディングが減少したときに見られたくらいで非常に珍しい。レポートでは、高学歴や高所得の人々の間で「時間の無駄」などを理由にSNS系サイトへのアクセスの頻度低下が起きているほか、微信(WeChat)への転換が起きていることを原因に挙げている。

 また、携帯電話・スマートフォンなどモバイルでの利用については、「チャット(86.1%)」が8割を超え、「ニュース(73.3%」「情報検索(73.0%)」が7割を超えた。続く「音楽視聴(58.2%)」「動画視聴(49.3%)」「オンラインゲーム(43.1%)」は3G普及の中で利用率が前年比で顕著に増加している。「オンラインショッピング(28.9%)」も前年比で2倍以上利用者が増えた。「オンラインペイメント(25.1%)」「オンラインバンキング(23.4%)」「クーポンサイト(16.3%)」もオンラインショッピング同様、大幅増となった。「オンライン旅行予約(9.1%)」も増加している。

 一方で、「ネット小説(40.5%)」は前年比で減少した。「微博・マイクロブログ(39.3%)」「SNS(30.9%)」は前述と同様に前年比で減少、「メール(25.4%)」は微減。「BBS(11.1%)」も前述同様大幅に減少した。

 また調査では、3Gとスマートフォンの普及とともに、環境に変化が起きていると指摘。QRコードや音声入力を利用したサイトへのアクセスや入力が目立ち、QRコード利用者はモバイルでの検索利用者全体の25.1%が利用、音声入力は同22.1%が利用するようになった。

 3Gの普及に対して利用者減となったモバイルでのネット小説については、バスや地下鉄内でも利用者がよく見られるが、モバイルによるネット小説の利用のタイミングは「睡眠前(69.6%)」「待ち合わせや車内(61.2%)」「家での休憩時(60.0%)」「仕事の合間や並んでいるとき(45.4%)」「食事やテレビを見ながら(34.4%)」となった。

 SNS系サービス離れとは対照的にEC系利用者が増えている。これについてレポートでは年齢層で商品へのアプローチが異なると分析。30代40代ではブランド名を最も意識して購入するが、10代20代は若ければ若いほど購入者のユーザー評価を参考にするとしている。

 モバイル地図サービスについて、その使い方は「ナビゲーション(62.7%)」「場所検索(45.3%)」「周辺スポット検索(29.2%)」「バス地下鉄検索(28.1%)」「ルート検索(24.6%)」「衛星写真(15.1%)」「道路混雑状況のチェック(14.6%)」「位置情報のシェア(10.4%)」となった。

(山谷 剛史)