ニュース

「ダイヤルQ2」が25年の歴史に幕、2月末にサービス終了

 東日本電信電話株式会社(NTT東日本)と西日本電信電話株式会社(NTT西日本)は2月28日、「ダイヤルQ2」のサービスを終了した。

 ダイヤルQ2は、「0990」で始まる番号に電話をかけることで、有料で各種番組(情報)を利用できるサービス。料金は、番組提供者に代わってNTTが電話代とともに利用者から回収する仕組み。

 NTT東西ではすでに2011年11月の時点でサービス終了についてアナウンスしており、今回、その予定通り2月28日ですべてのサービスを終了したかたちだ。

 ダイヤルQ2のサービス開始は、1989年7月。ピーク時の1991年には全国で8500番組が提供されていたが、インターネットの普及とともに利用者が年々減少。サービス終了を発表する直前の2011年10月末時点では、わずか55番組に減少していたという。また、同年12月には情報提供者の新規申し込みも終了していたため、サービスが正式終了した直近の時点で番組はすでに提供されていなかった模様だ。

 情報番組だけでなく、ダイヤルQ2の仕組みを使ったインターネット接続サービスもあった。「0990」で始まる番号のアクセスポイントにダイヤルアップ接続することでインターネットに接続できるもので、接続時間に応じてダイヤルQ2の仕組みで課金される。クレジットカード登録などの会員登録不要で利用できる手軽さが特徴だった。

 とはいえ、ダイヤルQ2といって思い浮かぶのは、“ツーショットダイヤル”という人も多いかもしれない。また、警察庁が1998年3月に発表した調査結果では、同庁が調査した営業用アダルト画像サイトのうち6割近くが、決済方法としてダイヤルQ2を採用していたとの報告もあり、アダルト情報などの成人向けサービスという印象が強いかもしれない。

 一方、2011年ごろは株式情報番組が多く、2011年10月末時点の55番組の約3分の1を占めていたという。

 また、テレビ局が災害募金を受け付けるのにダイヤルQ2を活用することもあったが、NTT東西では、これに代わる「災害募金サービス」を3月1日より提供している。

(永沢 茂)